順天堂大と国士舘大の「箱根駅伝5区候補」がここに!? 11.8kmで1200m上る超過酷レースをリポート
選手の皆さんとコースのキツさを分かち合いました
レース後、選手の皆さんにもお話を伺いました。同じコースを僕も走らせていただきましたので、レースやコースのキツさを分かち合い、五合目で帰りのバスを待ちながら、お話しさせていただきました。 まずは順天堂大学の3選手です。 神谷青輝選手(4年、大牟田)3位、55分54秒 「箱根5区を考えた時、かなりタフなコースでしたので、練習の一環という位置付けでの出場でした。今井(正人)さんからは『上りを上りと思わないように』と言われています。『上りだから構えるのではなくて、平地の走りと変わらないという意識でやるように』と言われているので、そういうところも意識して走っています。チームとしては箱根予選会からになるので、予選会はあくまでも通過点としてトップ通過を目指し、箱根本戦を見据えています。個人では箱根5区でしっかり上位に入ってチームに貢献するのが目標です」 浦野恭成選手(1年、富山商業)6位、59分12秒 「今井さんから『楽しんで走って』というアドバイスをいただきました。こういうコースを走れる機会も少ないですし、良い経験になりました。大学に入学してから大きなケガもなく順調に練習を積めています。夏合宿もあるので、しっかり走り込んで秋につなげていきたいですし、少しずつでも先輩との差を縮めていきたいです。箱根では5区を走りたいと思っているので、まずはトラックで5000m、10000mのタイムを出していって、ハーフでも基礎的な走りを身につけていって5区につなげていきたいです」 須田光星選手(2年、浜松日体)7位、60分31秒 「かなりタフなコースでしたが、楽しみながら走れました。今回、山を経験したので、平地に戻った時に練習でも試合でも、キツいところでさらに粘れるようにしたいです。粘る感覚を少しつかめたと思います。5000m、10000mでもベスト更新して、ハーフマラソンでも63分切りを目指していけたらと思っています」 続いて国士舘大学の皆さんにもお話を伺いました。 添田正美コーチ 「昨年5区を走った山本が卒業しましたので、山の候補として5人の選手が出場しました。平地ではまだ力がないものの、上りだと良い走りをする選手もいます。優勝した後藤は昨年の激坂でも4位に入っていて、適性はあるのかなと思っています。チームとしては箱根でのシード権獲得を目標にしているので、しっかり山の準備もしていきたいと思います」 後藤天馬選手(3年、浦和実業)優勝、54分01秒 「今まで色々な坂の大会に出てきましたが、一番キツかったです(笑)。最後、54分を切れなかったのが甘さですし、課題ができました。坂は得意なので、箱根を狙っていきたいです。山本先輩の後釜としてしっかり走れるように頑張っていきたいです」 凪恒之介選手(2年、倉敷)2位、55分29秒 「坂は得意ですが、思った以上にキツいコースでした。中だるみしてしまったのが課題で、後藤先輩を意識していましたが、1分半ほどあけられたのでそこが悔しかったです。チームとして箱根シード権が目標なので、チームに貢献できる選手になりたいです」 佐藤佑紀選手(2年、大船渡)4位、56分59秒 「キツかったですね。後半もどんどん傾斜がキツくなるコースでした。上りは好きですが、まだ平地の力が足りないです。ハーフマラソンでもしっかり走れないと山でも勝負できなので、まずはハーフで63分台を目標にして、箱根でも5区を走りたいです」 また、ゲストランナーとして参加ランナーの皆さんに声をかけ、笑顔でお出迎えをされて大会を盛り上げていたのが、萩原歩美さんです。実業団時代はアジア大会10000m銅メダルなどのご活躍をされ、2021年に現役を引退。現在はさまざまな陸上競技を盛り上げ、応援する活動をされています。 大会終了後、萩原さんは「現役時代でもこんなにキツいコースは走ったことがないです(笑)。走り終わった皆さんがとても良い表情をされていて『来年もまた出るよ!』と言ってくださって、良い大会だなと思いました。現役の時はスタッフさん、ファンの方に支えられて競技を続けられてきたと思っているので、その恩返しや還元していくような気持ちでいます。今度は私が皆さんのことを応援し、一人でも多くの方に笑顔になっていただけけるように背中を押せたらと日々思っています」とレースの感想から、現在そして今後の活動についてまで教えていただきました。 というわけで、学生から多くの坂好きランナーさんまでが挑まれた富士山須走五合目競走のリポートでした!
M高史