「デイサービスは行きたくない」まるで別人が「憑依」しているような冷たく他人行儀な義母に困惑。さらに私を限界に追い込んだ「夫のひと言」とは
こんにちは。神奈川県在住、フリーライターの小林真由美です。ここ数年のマイテーマは「介護」。取材でも高齢者にまつわること(介護のほか、終活や相続・遺言など)に関わる機会が増えてきましたが、どこか他人事でした。それがしっかり「自分事」になった途端、驚くほど冷静さを失ってしまったのです。 2年前、我が家の近所(高齢者専用住宅)に越してきた義母。当初は新しい生活を楽しんでいましたが、しばらくすると認知症が進行し、「監視カメラで見られてる!」「鍵を開けて入ってくる人がいる」など、「妄想」のような症状が見られるようになりました。
まるで誰かが「憑依」してる? 突然、丁寧語で話し始めた義母
医師より「引きこもり」の対策として提案され、一度は見学に行ったデイサービスを、「だって“お年寄り”が行くところでしょ!」と拒否するお義母さん。一方、夫と私は引きこもり生活が長引き、「妄想」が酷くなることを避けたい一心で、別のデイサービスへ見学に行こうと誘ったのですが……。 最終的には「もう、うるさい!! デイサービスなんて行かない!!」とお義母さんは怒りをあらわにし、「お帰りください、出口はあちらです!」と、私を玄関へと押し出したのです。 驚いたのは、お義母さんの「顔」。確かにこれまでも、怒ったりイライラしたりする表情を幾度となく目にしてきましたが、今回はまるで誰かが「憑依」したように感じるほど、まったくの別人に見えました。 他人に話すかのような丁寧語にも衝撃を受け、「もしかして、誰だか分からなくなったのかも」と不安な気持ちも押し寄せます。しかし、玄関へと押し出された私は戻ることもできず、義母宅にいる夫を残し、私だけ仕方なくそのまま帰路に……。 先に家に帰って一息つくと、突然「悲しい」という感情に押しつぶされそうになりました。どうやら私は、予想以上にショックを受けていたようです。(あんなに怖い顔のお義母さん、初めて見た。デイサービスが相当イヤだったんだ。しばらくデイサービスの話はなしにしよう。でも、謝るならデイサービスの話題を出さないのは不自然だよね。いや、謝るのも違うか……)と、あらゆる思いが駆け巡り、頭が混乱した状態に。 しばらくすると、やや疲れた様子で夫が帰宅。お義母さんも感情的になっていたので、「疲れたり落ち込んだりしているのでは?」と思いながら状況を聞くと、意外な言葉が待っていました。