VTuberの総視聴時間が1年半ぶりに減少?市場の中心は日本、国内事務所の存在感大&海外勢が急拡大
配信プラットフォームの調査サイトStreams Chartsと国内のVSTATS.jpが行った「VTuber」に関する最新の調査によると、7~9月中におけるVTuberの総視聴時間が前3ヶ月比1.5%減となり、6四半期続いていた増加記録が打ち止めとなったことがわかった。 【画像】やはり強い「企業勢」事務所別の分析や再生時間の動向など レポートではVTuber業界全体での推計総視聴時間を約4億3,300万時間と試算。VTuber関連のチャンネル総数が5,000を下回ったことも示された。 同時に調査見解として、減少の背景には主要プラットフォームであるYouTubeの全体的な視聴時間の低下があるとしており、VTuber業界の低迷を示すものではないとの分析もなされていた。サイト別の状況を見ると、YouTubeでの視聴時間は前期比0.2%減とほぼ横ばい、Twitchは2.4%減を記録した。 タレントや配信者の属性調査では、女性比率が全体の70%を占める状況は変わっていなというほか、言語別では日本が依然として市場の中心を担っており、日本語による配信が総視聴時間の69.4%を占めている。アメリカは活動者数で第2位につけているものの、視聴時間では日本の6分の1程度にとどまっているようだ。 所属事務所別の分析では、個人系VTuberの視聴時間割合が4.6%減少した一方、「ホロライブ」「にじさんじ」「VShojo」の3大事務所で視聴時間の約48.1%を占める状況が続いている。特にVshojoが10.5%増と成長著しく、所属VTuberのironmouseが貢献しているという。 VTuber個人での実績としては、ホロライブ所属のさくらみこが新アルバムと初のソロ3Dコンサートを発表し、視聴時間を12.4%伸ばした。また、大手事務所に属さない米国のVTuber、AdmiralBahrooは配信時間を大幅に増やし、視聴時間を40%増加させている。 業界の今後を占う上で重要な指標となる新規フォロワー数では、四半期で37万5千人の新規フォロワーを獲得する配信者もみられたほか、非日本語圏のVTuberがトップ10入りを果たすなど、グローバル化の進展も顕著となっている。 ※詳細は各リサーチページ(サイト内欄外記載)を参照下さい。
編集部 経済・社会担当