NHK放送センターの外観

旧ジャニーズ事務所（現スマイルアップ）の性加害問題をめぐり、旧ジャニ勢の新規起用見合わせを続けているNHKに新たな動きが出てきた。稲葉延雄会長が定例会見で、起用再開に向けて前向きな姿勢を示したのだ。そこには先に退所した旧ジャニ勢の扱いとの整合性もあるようだ。 【表でみる】近年でジャニーズ事務所を退所した主なタレント 稲葉会長は18日の定例記者会見で、旧ジャニーズからマネジメント業務などを引き継いだ「スタート・エンターテイメント」社のタレントの新規起用について、「現時点では従来の方針に変更はない」と改めて表明した。しかし、「総括的に判断していい時期を迎えつつある」とも発言したのだ。 「民放各局ではとっくに解禁しています。逆にいえば、NHKだけがいまだに続けている状態。これはNHKが受信料を徴収しているため、より厳しい姿勢を示しているわけです。被害者補償と再発防止策の進捗がポイントでしたが、これに対し、稲葉会長は『かなり進んでいるのではないか』との認識を示したのです」とスポーツ紙記者は話す。 旧ジャニーズを取り巻く状況は大きく変化している。会社は被害者補償を受け持つスマイル社となり、タレントのマネジメントはスタート社に移行。補償や被害者救済は、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が今月7日、おおかた達成できたとして解散するに至っている。 さらに前社長の藤島ジュリー景子氏が関連会社4社の会長職をすべて退任し、莫大な金銭をもたらしていたファンクラブ事業も10月には新会社を立ち上げ、スマイル社から切り離される。 「条件的には起用再開に向けて、かなり整っているといえるでしょう。やはりNHKとしても、昨年の紅白歌合戦では旧ジャニ勢がゼロという厳しい措置でしたが、Snow　ManやSixTONESといった人気グループは気になるところです。遠からず起用が再開されるのではないでしょうか」と先の音楽関係者は話す。 そして、別の理由も指摘する。 「旧ジャニーズを離れて、TOBEに移った元King＆Princeの平野紫耀らのNumber＿iなどはすでにNHKの歌番組に出ていますし、今年の紅白への出場も有力視されています。では、彼らと、スタート社に移った旧ジャニ勢との違いを問われると大差はないと言わざるを得ません」

事態は動くのか。