【J1王者・神戸が大迫不在の非常事態で施した“町田対策”とは(2)】王者ではなく“チャレンジャー精神”があればこその選択……「この世界は勝てばそれが正義になる」
初昇格組の6試合目でFC町田ゼルビアがJ1で初めて負けた、今月3日のサンフレッチェ広島戦では町田が3バックにスイッチ。広島のシステムに合わせるミラーゲームで臨み、より顕著になった1対1の攻防で後塵を拝して墓穴を掘った。 ■【動画】肉を切らせて骨を断つ……町田対策から見事に奪った「ヴィッセル神戸の先制点の取り方」■ ホーム扱いの国立競技場にヴィッセル神戸を迎えた13日の第8節。町田のよさを消そうと、町田に合わせた戦法を選択したのは昨シーズンのJ1王者の方だった。 89分に左CKからダメ押しの2点目を、左足による豪快な一撃で突き刺したFW武藤嘉紀は「多分、合わせるのはこのチームくらいですね」とこう続ける。 「いつもならばガチガチにいくというか、いいところ、いいところで勝負したいという気持ちがあるけど、今回の相手はあまりに特殊なサッカーなので。サイドにボールが出ればほとんどがロングスローだから合わせざるを得なかったし、ちょっと受け身にはなりましたけど、そこで相手のサッカーをやらせなければ、相手が前へ人数をかけてくる分、僕たちのカウンターが効いてくるのはわかっていたので」
■「この世界は勝てばそれが正義になる」
特殊と言っても、何も町田を卑下しているわけではない。むしろその逆。元日本代表FW岡崎慎司を擁してイングランド・プレミアリーグで初優勝した、2015-16シーズンのレスター・シティFCをほうふつとさせると武藤は言う。 「本当にやることが明確で、なおかつハードワークできる本当に素晴らしいチームだと思う。戦術がどうこうといろいろ言われているけど、やはり首位に立っていたチームだし、正直、この世界は勝てばそれが正義になるので。その意味でも、僕たちもただ単に負けたくなかった。チームとして今日は本当に気合いが入っていた」 戦い方が明確になっていた点以外にも、神戸の選手たちのモチベーションを高めた要因がある。絶対的な存在、FW大迫勇也が65分で負傷退場した7日の前節は、横浜F・マリノスに1-2で敗れていた。優勝した昨シーズンは連敗が一度もなかっただけに、2連覇を目指していく上で町田には絶対に負けられなかった。 しかも、大迫が欠場した状況で町田に苦杯をなめれば、周囲からはまず間違いなく「やっぱり……」といった視線を向けられる。さらに今シーズンへ臨むにあたって、チームの全員で共有した合言葉があると副キャプテンのDF山川哲史は言う。 「僕たちはどちらかと言うとチャンピオンというよりも、いまも本当にチャレンジャーの気持ちで毎試合、毎試合を常に全力で戦っているので」
■「綺麗な勝ち方じゃなかったかもしれないけど」
チャレンジャーだからこそ、戦い方の変更をスムーズに受け入れられた。武藤の追加点をアシストしたDF初瀬亮の言葉がすべてを物語っている。 「綺麗な勝ち方じゃなかったかもしれないけど、それでも勝ちは勝ちなので」 泥臭さと無骨さなら神戸に一日の長がある。意地だけでなく町田の攻略法の一端も見せた王者が、旋風を巻き起こしていた昇格クラブを首位から陥落させ、武藤をして「今年はちょっと稀に見る……」と苦笑させた混戦リーグをさらに混沌とさせた。 (取材・文/藤江直人)
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