債券は上昇か、30年国債入札で生保需要に期待-オペ据え置き安心感も
(ブルームバーグ): 4日の債券相場は上昇が予想されている。米国の長期金利の上昇が一服する中、この日の30年国債入札で生命保険会社などから一定の需要が期待されており、相場を支える。日本銀行が3日の国債買い入れオペで金額を据え置いたことも買い安心感につながっている。
三菱UFJアセットマネジメント債券運用第二部の小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、30年債入札は「割高感もなく、新年度の投資家需要で無難にこなす」と予想。また、国債買い入れオペについては「日銀から何か発信されるまでは金額据え置きとなりそうで、一定の安心感につながる」との見方を示した。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.75~0.78%(3日は0.765%で終了)、先物中心限月6月物は145円32銭~145円62銭(同145円47銭)で、相場の上値は限定されるとみている。
先物夜間取引で6月物は3日の日中取引終値比変わらずの145円47銭で終えた。
3日の米10年国債利回りは前日比ほぼ変わらずの4.35%程度で取引を終了。米民間雇用者数の大幅増加を受けて一時4.43%程度と昨年11月以来の高水準を付けた。その後、予想を下回る米供給管理協会(ISM)非製造業総合景況指数や、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が最近のインフレ指標は全体像を「有意に変えるものではない」と発言したことで安心感が広がり、横ばい水準に戻した。
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30年債入札
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Saburo Funabiki