スカパラが「泣くほど感動したステージ」とは? 10-FEETとのエピソードを明かす
歌謡曲の影響を開放したTAKUMA
サッシャは『風に戦ぐブルーズ』でのTAKUMAのいつもとは違う印象の歌唱に注目。谷中によるとそこにはTAKUMAの「もうひとつのルーツ」が隠されているという。 サッシャ:歌い方が今回、いい意味でTAKUMAさんぽくないというか、10-FEETぽくないです。これも「こういう風に歌って」みたいなのはありましたか? 谷中:本人から出てきた感じです。子どものころ歌謡曲が好きな両親に育てられたそうです。お父さんも歌をけっこう歌う人で「ビブラートをかけて、こうやって歌うんだ」「お前はビブラートかかってない、やってみろ」と、子どものころに言われてやっていたらしくて。そういうことを楽しんでやっていたのだけど、嫌になっちゃった部分もあって。そういうビブラートをかけるといった昔の歌い方を封印して、自分なりのパンクでずっとやっていたところ、「(今回は)久しぶりに封印を解きました」と。そういうストーリーがTAKUMAのなかにあるらしいです。 ノイハウス:歌も思い出深いですね。 谷中:お父さんお母さんが聴いていたような時代の歌謡曲の影響とかも開放しているわけです。 サッシャ:実はあった一面というね。なんとなく10-FEETだと垣間見えない部分です。 谷中:あまり出さないようにしていたでしょうね(笑)。 サッシャ:谷中さんだからこその。 谷中:いやいや、関係性はありますけど。だから聴いているといろいろな人の顔が浮かびます。サザンオールスターズの桑田佳祐さんに似ているなと思う場所も自分的には聴いていてあったし。TAKUMAくんが当時聴いていたいろいろな歌謡曲を感じます。 サッシャ:ある意味TAKUMAさんのルーツが見える曲ですね。 35周年を振り返って この日の「+1」では35周年のスカパラにちなんだ質問を次々と投げかけていった。 「35年の活動のなかで一番あせったハプニングは?」 谷中:ずいぶん前ですが、ステージに出たときにお客さんが俺の顔じゃなくて、股間をずっと見ているなと思ったんです。「どうしたんだ」と思ったらチャックが開いていました。 サッシャ:それは恥ずかしかったですね。 谷中:かなり前ですけどね。若気の至り(笑)。 サッシャ:まあそんなときも、長年やっていればありますね。 「35年のなかで、泣くほど感動したステージは?」 谷中:これは最近になりますが、『ミュージックステーション』にTAKUMAくんと一緒に出て『風に戦ぐブルーズ』を演奏したときです。この曲はキーギリギリで高いところも続くし低いところもあるしで、歌うのも超難しいし、TAKUMAくんも新しい歌い方にチャレンジしているのですごく大変なんです。それを一生懸命歌うTAKUMAの姿に感動しちゃって。それは泣くほど感動しました。 サッシャ:生放送ならではですね。 谷中:本当によかったです。 「35年のなかで一番『スカパラでよかった』と思う瞬間は?」 谷中:近所のおばさんとかに「見たわよ、あの番組! いい活動しているわね」と言われたときに「スカパラでよかった」と思います。 ノイハウス:それはいいですね。 サッシャ:素敵。 谷中:スカパラの一員でいてよかったなと。スカパラは朝の番組に出ることが多いのですが、それでわりと年配の方も観てくれていて。俺もけっこういい歳のはずですけど、子どもみたいに扱ってくれる近所のお母さん方がいらっしゃるというのは「スカパラでいてよかったな」と思います。 ノイハウス:素敵なエピソードです。これからもきっとそういう瞬間がたくさんありそうです。 サッシャ:国民的というか、日本にスカをこれだけ広めてくれたのはスカパラ35年間の活動ですから、間違いないです。 谷中:ありがとうございます。サッシャがそんなこと言ってくれるなんて。何回も言いますけど音源に参加してもらっていますからね。 サッシャ:ありがとうございます(笑)。 ノイハウス:一緒にスカを広げたということですね。 谷中:『歓喜の歌(交響曲第九番)』のスカバージョンでコーラス、コーラス指導もやってもらいました。 サッシャ:ドイツ語指導をね。 谷中:そうしたら「そのまま歌ってよ」と言われちゃってね。ありがとうございます。またやりたいですね。 サッシャ:ぜひまた呼んでください。 東京スカパラダイスオーケストラの最新情報は、公式サイトまで。 J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時30分ごろから。