誰か乗る、いつか乗る…「そんな発想では地方のバスは消えます」 先細る公共交通に地元自治体が危機感
「誰か乗るだろう」「いつか乗るだろう」では、お近くのバス停・バス路線は無くなってしまいます-。南さつま市はホームページに掲載する公共交通時刻表で、交通体系存続への危機感を表す。路線バスが約1.3億円(年間)、コミュバスと乗り合いタクシーが計約4500万円の公的支援を受けて維持されている旨の説明もある。 昨年12月版に載ったのはコミュバス6路線、乗り合いタクシー4路線。今年7月版には再編したコミュバス4路線を掲載。タクシーは倍増の8路線で、利用が低調なコミュバスからの転換が進んだ。 将来へ向けた施策にも着手する。24年度は国の補助を受けて県内初の自動運転バスの社会調査を予定する。オペレーターが乗ったバスを市街地で走らせ、住民ニーズを探る。「既存の手段も新しい取り組みもともに重要」と担当者。新手法を公共交通への関心を高める機会と捉えている。
南日本新聞 | 鹿児島