妻に薬物、50人以上の男にレイプさせた夫に禁錮20年 フランス
(CNN) 仏南部アビニョンの裁判所は19日、鎮静剤で意識不明にした自分の妻を50人以上の男にレイプさせたとして起訴された元夫のドミニク・ペリコ被告(72)に求刑通り禁錮20年の判決を言い渡した。ペリコ被告の手引きで性的暴行に及び、起訴された他の被告50人全員も有罪となった。 【映像】裁判を終え、記者団にコメントするジゼルさん ペリコ被告が問われた加重レイプの罪に対する刑罰としては、禁錮20年が最高刑となる。その他の被告は48人が加重レイプ、2人が性的暴行で有罪となった。犯行が複数回に及んだ被告2人には禁錮15年と13年が言い渡された。 フランス全土に衝撃が走ったこの事件では、ペリコ被告が約10年にわたってインターネットで勧誘した面識のない男らを自宅に招き、鎮静剤で意識を失っている妻のジゼルさん(72)をレイプさせたとして起訴された。 フランスの法律ではジゼルさんは裁判を非公開とすることもできた。だが、同じように性的被害に遭った女性らが声を上げられるよう、また性的暴行を受けた女性らが恥じるべきことは何もないとの思いから、裁判を公開することを選び、名前も公表した。 判決後、ジゼルさんは裁判の公開を後悔したことはないと述べ、支援者らからの言葉に支えられたと感謝の意を示した。 ペリコ被告の弁護士は控訴を検討しているが、決定には至っていないと記者団に説明。同被告がスケープゴートにされているように感じたとも語った。