〈海外出稼ぎ風俗〉「日給30万円はカタイ」の謳い文句も、肩書やルックスがないと売れ残り…かつてはモデルやアイドルの裏バイトも昨今は飽和状態・出稼ぎ戦国時代へ(元・セクシー女優ライターが解説)
“行けば稼げる”時代は終わった…出稼ぎの格差社会
こうして秘密の裏バイトから大衆化したともいえる海外出稼ぎは、働く層にも変化が起き、特別な肩書きを持たない一般人や、繁華街で活躍するキャバ嬢でさえ足繁く海外へ行くようになった。 海外出稼ぎが明るみに出てからしばらくは、“そこそこルックスがよければ”肩書きを持たずとも稼げた。 基本的に日給30万円がベースで、チップを含めればさらに上を目指すことも可能とあって、海外ならではのうま味を感じた女性たちは、次々と各地へ飛んだ。 しかし、出稼ぎを受け入れる風俗店は日本ほど多くない。母数が増えればあっという間に飽和状態となり、客は女性を選び放題。 店はリピーターに「希少価値の高い日本人女性が来た」と営業をするのだが、今となっては日本人も珍しくなくなったため、顔や系統、肩書きなど、要求がどんどん増える。 その結果、現地の客に選ばれる、選ばれないの差がコンパニオン間ではっきりと表れてしまい、誰もが海外に行けば稼げる時代は過ぎ去った。 もはや女同士の静かな戦争であり、それぞれの売値に関してもまったく違う。 自身も海外出稼ぎの経験があるセクシービデオの企画女優はこう語る。 「日給30万円はカタいよ!ってスカウトにゴリ押しされて現地へ行ったら、びっくりするくらいキレイな女の子ばかりで驚きました。 私はセクシー女優なんですけど単体じゃないし、そんなにかわいくないので……。思うようにお客さんがつかず、海外出稼ぎしたのにあまり意味がなかったです。チップも周りが言うほどもらえませんでした」 セクシー女優という肩書きを持つ女性が悲痛な叫びを上げる一方で、こんな話もある。 「私はふだん西麻布のラウンジで働いており、もっとお金がほしくて海外出稼ぎに行きました。勤務先はKTVと呼ばれる、いわば“連れ出しキャバクラ”。 お客さんたちとカラオケして、気に入られたら男性がママ(店主)へ連れ出し料を払って……という流れなのですが、日給30万なんて余裕でしたよ。 オーバーナイト(お客さんとの宿泊メニュー)のリクエストが入るとアツいですし、相手は富裕層なのでパパになってもらえる可能性も高い。今でもKTVで出会った男性と繋がっていて、いまだにお小遣いをもらい続けてます(笑)」 彼女いわく、高級KTVには有名セクシー女優や普段の生活では出会えないような美女、タレントが集うという。ハイレベルな女性のみが働ける狭い世界だからこそ、客は価値を感じてお金を落とすそうだ。 海外へ行ったのに日本と稼ぎが変わらなかった、あるいはまったく稼げなかったケースもあれば、想像以上の収入を得る“出稼ぎドリーム”を掴む人も存在する。格差が広がり、一部だけに大金が集中している現実は否めない。