<日本S速報>ソフトが王道野球で連続日本一!
ヤクルトは、シリーズを通じて、5回の責任回数を投げきった先発投手が一人もいなかった。この日、先発した石川は「勝つしかない試合で5回を投げきれず情けない。先発の役目を果たせず申し訳ない」と語ったが、シーズンはローテーに入れていた石山を中継ぎスタンバイさせ、35歳の左腕を中4日登板させなければならなかった台所事情がすべてだろう。打線が先手を取れれば、まだ展開も変わっただろうが、ソフトバンクの磐石な先発投手陣を相手に、我慢比べとなると、どうしても分が悪かった。 またバレンティン、雄平と、打線に2人、逆シリーズ男が生まれてしまったが、取って代わる選手が、出てくるまでの層の厚さはヤクルトにはなかった。4番・内川を欠き、最後にようやくタイムリーを打ったトリプルスリーの山田が不振ながら、まったく、その影響を見せなかったソフトバンクとは、対照的だった。山田に第3戦で3発を打たれながらも第4戦、第5戦とバッテリーが逃げることなく、裏をかく配球を徹底して、ピッチャーもタイミングを変えて投げるなど、トリプルスリー男の頭の中を混乱させたバッテリーのリードも光った。短期決戦は「総合力だけでは勝敗は決まらない」とも言われていたが、終わってみれば、2年連続最下位から成り上がったヤクルトと、連覇を果たしたソフトバンクの総合力、チーム力の差が、4勝1敗という結果になって出てしまった。王道野球の勝利だった。 就任1年目にして日本一の胴上げを味わった工藤監督。以下は優勝監督インタビューの主な一門一答。 ーー今の気持ちは? 「感無量。選手が一戦一戦大事に、絶対に負けないんだという気持ちを出してくれて戦ってくれたおかげ。僕は幸せ」 ーー胴上げの気持ちは? 「最高でした」 ーー選手として11回、日本一になったが、監督の日本一では気持ちが違うか? 「全然、違いますね。選手がグラウンドの中で、暴れまくって、勝ってくれないと宙に舞えない。選手が気持ちをひとつにして、内川選手がいなくても、ユニフォームを(ベンチに)飾って、みんなで戦っているんだと、気持ちをひとつにして戦ったおかげ。選手に拍手をお願いします」 ーーイ・デホ選手がまた活躍しました。 「昨日も言いましたが、イ・デホ、様様です。ありがとう!」 ーー強くなった選手を見て、どう思いますか? 「彼らとずっと野球やりたい。キャンプから、わからないことがあったと思うが、僕を受け入れてくれて(僕からの)注文もあったが、向上心を持って、苦しいシーズンを戦ってくれた。クライマックスで、ひとつも負けるつもりがないと、言ったが、選手が信じてやってくれた。混戦を勝ち抜いてきたヤクルトは強いチームだったが、一丸になって立ち向かえた。選手たちのおかげ。みんなありがとう!」 「おかげさまでパリーグ、日本一を連覇することできた、みなさんお