大分市出身・古賀さんの店がミシュラン一つ星に 都内開業10カ月、県産食材も使用
大分市出身の古賀哲司さん(52)=東京都港区=が2023年12月に開業し、オーナーシェフを務めるフランス料理店「オルタンシア」(中央区新富)が24年10月に発行された「ミシュランガイド東京2025」で一つ星を獲得した。飲食店がひしめき、世界トップクラスの“美食の街”として知られる東京で、開業10カ月での一つ星獲得は快挙だという。 都内の有名店で活躍した古賀さんが、フランス料理の技法をベースに食材のさまざまな「うまみ」を引き出してまとめ上げた料理を完全予約制で提供。厳選した食材の中にはフグやおおいた和牛など古里の物もあり、コースは2万5千円程度。 「ほっとする、和みの空間」を意図した店内はキッチンを囲むようにカウンターに8席を配し、6人用個室が1室。洋食器だけでなく、有田焼や竜泉刃物など、日本の伝統工芸品にもこだわっている。 学生時代、ラグビーに打ち込んだという古賀さん。全国高校ラグビー大会(花園)常連校だった大分舞鶴高ラグビー部出身で、フルバックやスタンドオフとして活躍した。「高校からラグビーを始め、スポーツの概念が変わった。規律やマナーを強く意識するようになった。仲間をサポートすること、人のために全力で走ることの大切さを学んだ」と振り返る。 20代で飲食業の世界に飛び込み、ラグビーで培った精神がこれまで自身を支えてきたという。古賀さんは「今後も東京だから発信できる、日本の文化を感じてもらえる料理を作っていきたい」と話している。