退職代行サービスvs辞めたくないサラリーマン

半年で10回、会社を辞めることを繰り返していたゆかり。退職の意向はすべて退職代行サービスを利用して、自分で辞めると伝えたことがない。休職中、何も言わずに辞めたのに日割りの給与を請求したり、応募した面接に行かなかったり…自分の口で言えないようなことも代行サービスを使えば簡単だった。そんな彼女の前にスカウトマンが現れて…？かろてん(@carotene4035)さんの「退職代行ヘビーユーザーゆかり」を紹介しよう。 【漫画】本編を読む ■退職したいのに退職できない人を強制的に退職させる 本作の主人公であるゆかりは退職代行サービスのヘビーユーザー。退職ばかりしているせいで次のバイト先に困っていたところいつも利用している「退職代行サービス」からスカウトされた。はじめての依頼は「辞めたくない」という言葉の本心にある「辞められない」というサラリーマンに対して魂の攻撃を喰らわせた。これは「退職」へ追い込むバトルである。この「退職」をテーマにスピード感を持って話が進む本作は、漫画を書き始めて1カ月目の作品というから驚きだ。今回、本作「退職ヘビーユーザーゆかり」の制作秘話を作者のかろてんさんに聞いた。 本作を描いたきっかけについて、かろてんさんは「会社の同僚が退職したとき『このまま全員辞めたら、パニックになっておもしろそうだな』と思ったのがきっかけで、退職をテーマにした漫画を描き始めました」と振り返る。はじめは「退職ウイルス」というウイルスが世界に蔓延するという設定であったが、すぐに挫折し「退職ヘビーユーザーゆかり」を描き始めたそう。 本作では「本当は退職したいのに退職できない人」を強制的に退職させてしまう「天使のような悪魔のような存在」が登場する。このような対決の構成にした理由について、かろてんさんは「世の中を失業者であふれさせたい」という思いからだと教えてくれた。 ビジネスパーソンの誰もが1度は考える「辞めたい理由」を次々に描写し、忍耐強いサラリーマンと戦っていく。最終的にサラリーマンの忍耐力に勝てないところで終わっているが、今後リニューアルし読み切りも検討していると話してくれた。本漫画でこの激闘を味わってほしい。 取材協力：かろてん(@carotene4035)