ドクターイエローはなぜ黄色?老朽化して引退が決定 “新幹線のお医者さん”の超貴重な車内を大解剖
新幹線のお医者さんとも呼ばれるドクターイエロー。老朽化して、来年1月に引退することがわかりました。ドクターイエローは、線路や電気設備の健康診断をするため走りながら検査する列車で、走行速度はお客さんを乗せている状況とほぼ同じ時速約270kmです。 【画像を見る】ドクターイエロー超貴重な車内に潜入取材!「1~7号車の役割を大解剖しました」 1か月に3回だけ走行し、そのダイヤは非公開、ということもあって、鉄道ファンの間では「ドクターイエローを見ると幸せになれる」とも言われています。 JR東海によりますと、東海に所属するT4編成は2001年から運用を開始、来年1月で検測走行を終了して引退します。 またJR西日本によりますと、西日本に所属するT5編成は2005年に製造、2027年以降をめどに検測を終了する予定です。 2027年以降は、JR東海の持つ営業車両N700Sに検測機能を持たせて行うということで、容姿が黄色い新幹線は、将来見納めになるというのです。
特別に車内取材 まずは7号車
JR社内でも乗れる社員はほんの一握りというレアな列車、MBSニュースは22年秋、特別に車内を取材させていただきました。 まずは先頭の7号車。中には意外にも普通の新幹線と同じく座席が並んでいます。 「添乗室と言われていまして、部外の人がいらっしゃった際に、何かを説明をするときなどに使用する所です」(JR西 担当者) 7号車は研修や来客向けのレクチャールームとなっていて、新幹線と同じく50席あります。座席は昔使われていたままで、今ではなき灰皿もありました。 また、車両モニターでは、ドクターイエローに備え付けられたカメラ映像が確認できるということでした。
5号車には謎の階段が出現
5号車にやってくると突如、謎の階段が出現。階段の上には座席が1つありました。 ここは電線から車両に高圧の電気を送るパンタグラフを観測する場所。目視で接触状態に問題がないかなどを確認することができるといいます。
4号車はドクターイエローの心臓部
4号車はドクターイエローの心臓部だということで、検測したデータが集約される場所だそうです。 「レールの状態を、ゆがみ・ねじれなどを収録して、線路に異常がないかを確認しています」「ミリ単位で測定しているので、コンマ何ミリという差が出てくるという感じですね。気は使います。ずっと見ていますね」(担当者) 異常があればすぐに指令所へ報告する必要があるため、検測中は絶えずチェックしていました。 2号車には電線から流れる電圧などを確認できる機械を配備。そして1号車では無線や信号などに異常がないかチェックしていました。