日本Sでも火消しに期待のDeNA・中川颯 立大時代のリリーフ経験が「もう、めちゃくちゃ活きていますね」
DeNAは今日から始まる日本シリーズに、7年ぶりに出場する。1998年以来となる日本一を目指すチームの中で、"ハマのサブマリン"中川颯はクライマックスシリーズで3試合に登板し、2ホールドをマークするなど、重要な場面での火消しを見せた。 チームを勢いづける貴重なアンダーハンドだが、リリーフとしての原点は大学時代にあった。中川は神奈川県の桐光学園高から2017年に立教大学に入学。1年春からロングリリーフを中心にフル回転し、立大を18年ぶりのリーグ優勝に導く。その後行われた全日本大学野球選手権でも優勝。胴上げ投手になるなど、59年ぶりの大学日本一に大きく貢献した。 「もう、めちゃくちゃ活きていますね。あの時は凄く調子も良かったので全日本大学野球選手権の時は点を取られなかったですし。あそこが自分の中のバロメーターというか、メンタル面でも"こういう感じでマウンドに上がれば大丈夫だ"みたいな。闘志というか、"闘う気持ち"ですね。やはりあそこが基準になっている感じがしますね」と、立大時代のリリーフ経験がプロの舞台でも活かされている。 今回DeNAは優勝を逃したが、CSを勝ち抜き、日本一のチャンスがある。 「マイナスな感じは一切なくて、優勝出来ればもちろん良かったんですけど、むしろチャレンジャー精神で挑めるので。立教大の時も弱い、弱いと言われていたので、やはり挑んでいく気持ちの方が失うものは無いというか。捨て身じゃないですけど、全力で戦える感じがします」。 CSではどうモチベーションを保っていたのだろうかーー。 「クライマックスシリーズが始まる前のリリーフミーティングで話したんですけど、去年CSで負けた要因やファーストステージでの話を色々していて。シーズンが終わって1回気持ちが切れてしまう、で、そこから上げていくみたいな感じが、課題としてあって。そうではなくて気持ちを切らさずにいつも通りに行って、あまり波を作らないこと」。 「感情の波、気持ちの波を1回切ってしまったら落ちてしまうので。シーズン中の同様の気持ちをキープしたまま、自然にCSで上がっていくように。気持ちを落としてからあげるっていうのは難しいので。日本シリーズも自分の中ではそういうイメージでいきたいなと思います」・ 移籍1年目。神奈川県横浜市出身の生粋のハマっ子は地元に戻って来て、いきなりの大舞台。「家族も応援しに来てくれますし。自分がどん底の時も応援してくれた人たち、地元の友達や高校、大学の恩師もそうですけど、結果がどうであろうとこの舞台で戦う事が恩返しになるのかなと思うので頑張ります」。日本シリーズでもハマのサブマリンはチームのために腕を振る。 取材=ニッポン放送アナウンサー・大泉健斗
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