<春風と共に>選手紹介/2 天理・山元太陽捕手/智弁学園・田上拓磨捕手 /奈良
◇各投手の個性深く知る 天理・山元太陽捕手(2年) 「投手に寄り添う」。捕手としての信条だ。2019年の秋季大会では丁寧な配球で5人の投手をリードした。各投手の個性をより深く知ろうと、寮やミーティングで会話を増やすことを心がける。近畿大会決勝・大阪桐蔭戦では、中村良二監督から試合開始30分前に、1年生で経験が浅い達孝太選手の先発起用を知らされた。それでも捕手として万端の準備をしていたため慌てることはなく、7回を4失点に抑えるリードを見せた。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 副主将として下林源太主将を支えつつ、冬場は打撃練習に力を入れる。アウトコースとインコースの打ち分けを意識してきた。「プライドを持って恥じないプレーをしたい」。鹿児島にいる祖母に喜んでもらおうと練習にも力が入る。 ◇対話で信頼関係を築く 智弁学園・田上拓磨捕手(2年) 小学2年から捕手一筋。2019年夏の甲子園はアルプスから声援を送ったが、「悔しい気持ちしかなかった」。今度はグラウンドで守備の柱の役割を担いたい。 「投手のいいところを引き出すのが自分の仕事」。性格や特徴は投手によって違うため、助言や声の掛け方も変える。練習の後、一緒に風呂に入って、野球以外のたわいのない話で互いの信頼関係を築くという。 打撃の持ち味は「好機での勝負強さ」。チャンスでも緊張しないという。19年秋の近畿大会では智弁和歌山戦の六回、2死満塁で左翼に適時打を放ち、勢いづけた。 甲子園の球児を見て野球を始めた。自分も、子供たちが野球を始めるきっかけになるようなプレーをしたいと考えている。