優勝争いは大阪桐蔭、広陵、九州国際大付が中心 選抜高校野球
第94回選抜高校野球大会は18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。紫紺の優勝旗を争うチームはどこか。大会を展望する。 優勝争いの軸は大阪桐蔭、広陵(広島)、九州国際大付(福岡)になる。大阪桐蔭は昨秋の明治神宮大会を初優勝して迎える。強みは昨夏の甲子園経験者の松尾汐恩(しおん)を軸に、下位打線まで切れ目のない攻撃力だ。昨秋の公式戦はチーム打率が出場校中2位の4割5厘で、レギュラーの多くが本塁打を放った。投手は出場校の主力でトップの防御率0・78を誇る2年生左腕・前田悠伍に安定感がある。1回戦最後の第6日に登場するため、勝ち進めば準決勝までの4試合を6日間で戦う日程になる。1週間500球以内の球数制限で投手の起用法も重要になってくるが、投打がかみ合えば、中京大中京(愛知)に並ぶ歴代2位の4回目の優勝も現実味を帯びる。 明治神宮大会で準優勝の広陵と4強入りした九州国際大付は強力打線が持ち味だ。広陵は3番・内海優太、2年生の4番・真鍋慧(けいた)の2人が昨秋の公式戦でチームの半分近くとなる計47打点を稼いで勝負強い。九州国際大付は5本塁打の2年生の4番・佐倉俠史朗、4本塁打の1番・黒田義信を軸に出場校中トップの計18本塁打と長打力がある。ともに1回戦は昨秋の地区大会優勝校が相手で、勝てば両者が2回戦で対戦する。初戦から強豪校が相手だが、2連勝すれば一気に勢いに乗りそうだ。 京都国際と山梨学院も面白い。京都国際は2021年夏の甲子園で4強入りした主力が残る。エース左腕の森下瑠大(りゅうだい)、主将の辻井心らが甲子園に3季連続出場で経験が豊富だ。昨秋の関東大会準優勝の山梨学院は出場校中トップのチーム打率4割9厘。中軸の相沢秀光や岩田悠聖は20年夏の甲子園交流試合に出場しており、大舞台に場慣れしている。 関東大会王者の明秀日立(茨城)は石川ケニーを軸とした強力打線が機能すれば面白い。2年生ながら昨秋までに高校通算50本塁打を放った花巻東(岩手)の佐々木麟太郎の打力にも注目したい。【藤田健志】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。