プーチン氏、中印首脳らと会談 BRICS会議が開幕
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【10月23日 AFP】ロシア、中国、インドなど主要新興国で構成するBRICS首脳会議が22日、ロシア南西部カザン(Kazan)で開幕した。3日間の日程で、約20か国の首脳が出席。2022年2月にロシアがウクライナへの侵攻を開始して以来、ロシアでは最大の外交イベントとなった。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領としては、米国の「覇権」に対抗する「多極世界」構想を広める好機にしたい考えだ。 プーチン氏はこの日、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席、インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相らとの一連の2国間会談に臨み、緊密な関係と「戦略的パートナーシップ」を改めて強調した。 和平の仲介役を果たしたい考えのモディ氏は会談で、「われわれは紛争は平和的に解決されるべきだと考えている。平和と安定の早期回復に向けた努力を全面的に支持している」と語った。 インドはウクライナ侵攻開始以降、同国への人道支援を打ち出す一方、明確な対ロシア非難を控えるという微妙な綱渡り的姿勢を維持している。 習氏は、「混沌(こんとん)とした」世界におけるロシアとの「深い」関係を称賛。これに対しプーチン氏は、「国際情勢をめぐるロシアと中国との協力は世界の安定化要因として機能している。われわれは世界の安全保障と公正な秩序を確保するため、あらゆる多国間枠組みにおける調整を一段と強化する考えだ」と述べた。 ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は国営メディアに対し、プーチン、習両氏はウクライナ紛争についても非公開で協議したとしながら、詳細については明らかにしなかった。 首脳会議の全体会合では、ウクライナ侵攻開始後、ロシア系銀行の多くが排除された国際銀行間通信協会(SWIFT、スイフト)に対抗する、BRICS主導の決済システムをめぐるプーチン氏の構想や、中東情勢などが議題に上る予定。(c)AFPBB News