新ホテル戦争勃発 大阪で主要ホテル大規模改装相次ぐ理由は?
人気のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の集客力向上や関空のLCC(Low-Cost Carrier)のハブ化の進展に伴う海外観光客の増加などにより、今後も大阪を訪れる観光客の増加が予想されるだけに、中長期的には大阪都心部の客室数が足りなくなることが懸念される状況にある。すでに満室で予約が取れないホテルがあるなど、客室数不足は深刻化している。 中国人など富裕層の爆買いは一旦収まっているようだが、今後の旅行者の旅行のあり方、目的も変化していくことだろう。オリンピックを機会に一層の観光や訪問も見込まれる。 「ホテルのリニューアルは、ある意味今後を見据えた対策でしょう。団塊世代の夫婦の形、女性や男性のライフスタイルの変化、また、旅のスタイルも変わってきています。 出張や会議ビジネスでの利用も質の高い睡眠や健康志向の食など仕事の生産性を高める滞在環境を求めるお客様も確実に増えています。そのためのホテルの改装(客室やレストラン)につながっていると思われます。ホテルは泊まるというポジションから、ホテルで過ごすというポジションへ。もちろんそこには、ホテル内レストランも幅広い選択肢と充実が必要となるわけです。海外からの旅行者だけでなく、日本の皆さまにも上質のホテルライフを提案できれば幸いです」(同マーケティング広報)
大阪市内の主要ホテルは軒並み高い稼働率で推移しているという。国内・海外から大阪地区への観光需要の急増があり、今はインバウンド需要とUSJ効果もあって宿泊は好調だが、一方で、レストランは回復できていないという意見もある。 また、2014年3月には、「三井ガーデンホテル大阪プレミア」が開業するなど、ホテル戦争に新たに挑むホテルも多く、2016 ~17年に大阪府内で22棟のホテルが新規開業する予定だという。まさに業界から目が離せないのではないか。 (文責/フリーライター・北代靖典)