量子コンピューター関連急落、実用化「まだ先」とエヌビディアCEO
(ブルームバーグ): 9日の東京株式市場で量子コンピューター関連株に売りが広がった。米エヌビディアの最高経営責任者(CEO)が実用化はまだ先だと発言し、早期の商機到来期待が後退した格好だ。
マルチコアプロセッサ関連事業を展開するフィックスターズの株価は一時、前日比17%安と大幅続落。昨年8月5日以来、およそ5カ月ぶりの下落率となった。
量子コンピューターの活用手法を研究開発するセックは9.9%安、IT関連のインテリジェント ウェイブも4.8%安となり、国産量子コンピューターに計測・制御機器が搭載されているエヌエフホールディングスは制限値幅いっぱいのストップ安水準となる22%(400円)安の1402円で売り気配。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOはアナリストとの質疑応答で、「非常に実用的な量子コンピューターが15年後に登場すると言った場合、それは恐らく早い方だろう」と指摘。「30年後は恐らく遅い。20年後であれば、われわれの多くは納得すると思う」と語った。
8日の米国市場でも関連株の急落が目立ち、イオンキューの終値は39%安、クオンタム・コンピューティングは43%安、リゲッティ・コンピューティングは45%安など売り込まれた。
(c)2025 Bloomberg L.P.
Toshiro Hasegawa