【速報】HIV感染の容疑者、留置中に治療を受けず肺炎に 大阪弁護士会が”適切な引き継ぎ”求めて要望
大阪弁護士会は29日、刑事事件の容疑者らを移送する際、治療中の感染症などを適切に引き継ぐよう求め、大阪府警に要望書を出したと発表しました。 要望書などによりますと、HIV=ヒト免疫不全ウイルスに感染していた男性受刑者(50代)は2020年、当時留置されていた警察署から、病院で治療を受けるよう何度も促されましたが、「手錠をしたまま病院に行きたくない」などとして、拒否しました。 その後、大阪拘置所に移送されましたが、感染歴や治療の中断が引き継がれず、HIVが原因とみられる肺炎を発症したということです。
大阪弁護士会は、自ら受診を拒否したことから、人権侵害にはあたらないとしつつ、適切な引き継ぎがあれば、早期に治療が再開した可能性があるとして、大阪府警に再発防止を求めて要望書を提出しました。 大阪弁護士会は「引き継ぎ書に記載する内容は、治療の希望の有無によって変わるものではなく、健康状態に関わる過去の既往歴について漏れなく記載することが必要だ」としています。