アクティビストeriのサステナブルなアトリエづくりに密着!太陽光パネルをのせてもクールな外観は可能か
古着屋「DEPT」の代表でありデザイナー、そしてアクティビストとして活動するeriさんと建築家ユニットSUEP.の末光弘和さんと末光陽子さんが一緒に取り組んでいる、eriさんのギャラリー兼オフィスの建物をつくるプロジェクト「Studio Utopia Tokyo」。この連載では、サステナブルなアトリエづくりをレポートします。今回は「外観デザイン」についてディスカッション。太陽光パネルのユニークな取り入れ方とは? 【写真集】eriのアトリエづくり。太陽光パネルをのせてもクールな外観とは?
外観が決定!ジグザグの壁に太陽光パネルを貼り巡らせたユニークな形
≪前回までのあらすじ≫ eriさんとSUEP.の2人はベンチャー企業のモノクロームが開発した太陽光パネル「Roof-1」を葉山で見学。屋根材のガルバリウムと一体にすることで機能とデザインを両立できる、これまでにない次世代型の太陽光パネルにeriさんも末光さんたちも感動していました。 その後、末光さん2人は太陽光パネルをデザインとしてどのように取り入れるかを検討。パネルをボーダー状に貼ったもの、3つのボリュームを積み重ねたものなど、3つの外観デザインを提案しました。 3人で検討を重ねた結果、それぞれのプランのメリットを融合させたデザイン案に!3つの異なる箱を積み重ねてできたジグザグの壁の一部に太陽光パネルを貼り巡らせるという、なんともユニークな外観です。 「一目で『かわいい!』と気に入りました!この斜めの壁のカッティングが『おっ!』と驚きのあるデザインでありながら、普遍的な美しさを備えていると思います。太陽光を受けやすい角度という効率も考えられているのに、道行く人からは太陽光パネルはほとんど見えないんですよね。デザインや機能などトータルのバランスがすごくいいなと思いました。窓が大きいのも気に入った点です」とeriさん。 太陽光パネルを外観に用いると、どうしてもハードな印象になってしまいがち。デザインと性能の両立は難しい点です。 「太陽光パネルを屋根の上に載せてしまえば簡単な話ですが、今回はeriさんのメッセージが伝わるような外観のデザインにしたいと思いました。それと同時に第一印象をつくる要素でもあるので、eriさんらしさも表現したい。エネルギーのことを考えつつも、アート的なフォルムの方が彼女にふさわしいと考えました」と弘和さん。 屋上はテラスにして緑化し、南、東、西側の三面の壁をジグザクに。斜め上を向く壁には太陽光パネルを設置し、効率よく集光できる角度をシミュレーションで導き出しました。 ジグザクの壁のおかげで太陽光パネルが視界に入ることなく、目の前の目黒川の眺めを楽しむことができます。