出場停止中のワリエワ、アイスショー出演し観客魅了
【AFP=時事】ドーピング違反で4年間の出場停止処分を受けているフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(ロシア)が21日、モスクワで行われたアイスショーに出演して観客を魅了し、スタンディングオベーションを受けた。 【写真】ショーで演技を披露するワリエワ 「カミラ!」とファンが叫ぶ中、ワリエワは金をあしらった衣装に小さな王冠という姿で『くるみ割り人形』のネズミの女王を演じ、終了後には花束がリンクに投げ込まれた。公演は1月12日まで続く。 ワリエワは報道陣に対して、このショーのために準備期間なしでジャンプに臨まなければならなかったと語り、「競技では準備する時間がある。しかし、ここではいきなりジャンプしなければならない」と明かすと、「だから、まだジャンプがときどき安定しない」と述べた。 今回のショーは、ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキー氏の『くるみ割り人形』をもとにした作品で、アイスダンスで五輪金メダルを獲得した元選手のタチアナ・ナフカ氏が監督を務めている。 特殊効果とオーケストラ音楽を組み合わせ、スケーターや体操選手、アクロバットパフォーマー約100人が出演しており、エフゲニア・タラソワやウラジミール・モロゾフ、そして五度の全米王者に輝いたピーター・チェルニシェフ氏も参加した。 ワリエワは15歳で団体の金メダルを獲得(のちに剥奪)した2022年北京冬季五輪の最中、大会前にドーピング検査で狭心症の治療薬トリメタジジンの陽性反応が出ていたことが発覚し、今年1月に4年間の資格停止を科された。この処分は過去にさかのぼって適用され、出場停止期間は2025年12月25日に終了する。 ワリエワは11月、期間満了後に競技に復帰する意向を示している。2026年冬季五輪はミラノとコルティナダンペッツォで開催される。【翻訳編集】 AFPBB News