女性の「健康寿命」43位の広島県 原因究明へ調査開始
広島県内の女性の「健康寿命」が全国下位に低迷している状況を受け、県は本年度、原因を探る調査を始めた。直近の2019年は全国平均の75・38歳に対して74・59歳。47都道府県別では43位だった。県は上位県との生活習慣の違いなどをアンケートで分析し、具体的な施策に反映させる考えだ。 広島県と全国平均の女性の健康寿命のグラフ 健康寿命は自立して元気に生活できる年齢を示す。アンケートは9月、20~59歳の女性9600人を目標にオンラインで募った。広島県のほか、都道府県別の順位が高く人口規模の近い2県から各3200人を想定する。 「骨折の予防」「休養とメンタルヘルス」「健診・検診の実施」など5分野で計35問を質問。食事や休養の取り方、運動習慣の有無などを問い、必要な場合は個別のインタビューも予定する。上位県と回答を比較し、広島県の女性の健康意識や生活習慣の課題を探る。 健康寿命は厚生労働省が3年ごとに都道府県別、男女別で公表している。県内の女性は10、13年に46位、16年は最下位。19年は43位とやや上向いたものの低迷が続く。一方、19年の県内の男性の健康寿命は19位タイの72・71歳。県は女性だけが低い理由を特定できていなかった。 県は35年度までに男女の健康寿命を全国平均以上にする目標を掲げている。県健康づくり推進課は「他県の女性との意識の違いを分析し、若いうちから生活習慣を見直せる施策につなげたい」としている。
中国新聞社