〈王室スキャンダル・徹底追及〉キン肉マンには兄がいた! “王位継承権1位のアタルはなぜ王位を継ぐことなく“ソルジャーマスク”をかぶり続けたのか?
「だまらんか!スグル―」と弟を一喝
もとより、アタルには王位継承の資格がなかった可能性がある。アレキサンドリア・ミートの親族であり、キン肉族の風習に詳しいシュラスコ族の幹部は話す。 「生まれてすぐ、父親が選んだマスクを装着して生きていくキン肉族には、厳格な〝マスクの掟〟が存在します。素顔を晒した時、または与えられたマスクを失くして24時間以内に見つけられなかった時、その者は自害しなければなりません。 掟に照らせば、本来のマスクを放棄し、ソルジャーマスクに付け替えたアタル殿下は、キン肉王族の第一王子としては死んだに等しい。同時に、王位継承権も喪失したといえます。そもそも、アタル氏は王家を捨てて行方をくらましていたのですから、宇宙超人委員会や超人の神々から王位継承の承認が得られなかったでしょう」 アタルソルジャーは、王位争奪戦を通じて〝真・友情パワー〟を提唱することに重きを置いた。宇宙超人委員会の関係者が続ける。 「それがまさに、表に出てきた2つ目の理由です。先ほどお話したように、アタル殿下は陰からずっとスグル王子の活躍を見守ってきました。そのうち、馴れ合いになりつつある正義超人たちの友情に疑問を抱くようになったんです。 そこで、尖った個性や誇りを失っていないブロッケンJr.、アシュラマン、バッファローマン、ザ・ニンジャを率いて、正義・悪魔の属性を超えた〝超人血盟軍〟を結成。スグル王子をはじめ、協調や融和ばかりで自立心を奪いかねない正義超人の友情ゴッコに、喝を入れにきたというわけです。アタル殿下は、いつか弟の前に姿を見せるとすれば、スグル王子が仲間たちとの友情で乗り切れない危機が訪れた時、と心に決めていたようです」 アタルは、知性チーム戦の佳境で、脇から茶々を入れてくるキン肉マンをこう一喝。 「だまらんかー、スグル! 男というものはあまりしゃべるものではない‼ 両の眼で静かに結果だけを見ていればよいのだ‼」 兄がいる事実を知らないスグルは、アタルソルジャーにただならぬ縁を感じ取ってはいたが、両親である真弓大王と小百合王妃は、ソルジャーの言動などから、その正体が実子のアタルと確信。そして、歴史的な親子和解の場面が訪れる。 知性チームの反則的な暴挙により、実体と連動する超人預言書のページが火にくべられて、存在が消滅しかけているアタルソルジャー。涙目の真弓大王は、生中継を通してこう叫ぶ。 「キン肉マン ソルジャー! いやさキン肉アタルよ、こっちを向け―! 黙り通すつもりじゃったが、ワシはもう言うてしまうぞ。キン肉王家長兄アタルよ、ワシもママも、おまえが家を出たことは怒っておらん!」 落涙する小百合王妃の言葉があとに続く。 「怒るどころか、パパもママも、片時もおまえのことを忘れたことはなかったわよ――っ‼」 アタルは直後、家出した王家の長男であることを認め、火事場のクソ力の同種の〝業火のクソ力〟を発現。実弟のスグルに向けて、自分が知るキン肉族三大奥義の一つ「マッスル・スパーク」の50%を披露し、奥義技完成の足掛かりを作るのであった。
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