阪神新助っ人右腕・ゲラ 来日初フリー打撃で「アレネット」直撃!さすが元メジャー遊撃手
「阪神春季キャンプ」(24日、宜野座) さすがメジャーの元遊撃手だ。阪神の新外国人、ハビー・ゲラ投手(28)=前レイズ=が宜野座の残留組練習で来日初のフリー打撃を行い、左打席から右翼の「アレネット」直撃となる柵越えを披露した。日増しに首脳陣の評価が高まっている右腕は、25日のオープン戦・中日戦(北谷)でいよいよ実戦デビューする。 【写真】岡田監督ため息「ええチャンスやったけど、そのへんやわなあ」 白球が防球ネットに突き刺さった。残留組のフリー打撃。快音を響かせたのは、なんと最速164キロ右腕のゲラだ。見せた迫力満点の打棒。「1本オーバーフェンスもできたね」と非凡な打撃センスを披露した。 今キャンプ初の屋外打撃。徐々に力を入れていった。序盤はマスコットバット打ち、途中から試合用バットに交換。広角に力強い打球を放ち、打撃投手を務めた久保田投手コーチからは右翼スタンドの防球ネット「アレネット」に直撃する豪快な一発も見せつけた。 パドレス時代の19年に投手転向するまでは遊撃手。18年にはメジャーで13試合に出場し、3Aで13本塁打を放っている右腕の打撃は健在だった。クローザー候補で打席に立つ可能性は低いが「(打席が)もしあったら、その時は準備できているよ」と笑みを浮かべた。 柵越えを放つほどの能力を持つが、打撃は二の次。本職である投球がまず第一だ。「自分が一番集中するところはピッチング。しっかり準備しているよ」と投手としての仕事に徹する考えだ。 ここまでの準備は順調だ。今キャンプでは2度の打撃投手を務め、岡田監督からは制球の良さを絶賛されている。球速も最速157キロをマークし、カットボール、スライダー、ツーシームなど変化球のキレも抜群。状態は日を増すごとに上がってきている。 待望の実戦は25日のオープン戦・中日戦(北谷)。「最初の試合ということですごく興奮しているよ。自分の感覚も状態もいいので、どれぐらいできるのか見ていきたい」。明確なテーマを持ち、他球団の打者を相手に仕上がり状況を確認する。 来日1年目。制球力の高い右腕に日米のストライクゾーンの違いは問題ない。「バッターとの対戦なので、しっかり自分のボールを制球していけばそこは問題ないと思うよ」とゲラ。シーズンへ向けて、万全の状態を整えて岡田阪神の連覇に貢献する準備を進めていく。 ◆主な“打てる投手” NPB通算400勝で国鉄や巨人で活躍した金田正一は打撃センスも抜群で通算打率.198ながら38本塁打、177打点。また桑田真澄(巨人)は2002年6月19日・横浜戦で代打で出場して左前打。松坂大輔(西武)は代打でプロ初打席。場面は00年8月7日・オリックス戦の九回2死満塁から中前へダメ押しの2点タイムリーを放っている。阪神外国人投手なら02年から2シーズン在籍したムーアが02年に2度の猛打賞など打率.274、6打点。翌03年は打率.326、5打点で打率3割超えだった。