1年の総決算はトレンドに要注目 有馬記念もJRA・GI初制覇ジョッキー誕生に期待
今年はジョッキーのJRA・GI初制覇が目立った。天皇賞(春)の菱田裕二騎手、ヴィクトリアマイルの津村明秀騎手、安田記念のJ.マクドナルド騎手、宝塚記念の菅原明良騎手、スプリンターズSの西村淳也騎手、阪神JFの岩田望来騎手の6人。そこで有馬記念ではシュトルーヴェの鮫島克駿騎手、プログノーシスの三浦皇成騎手、ローシャムパークのT.マーカンド騎手の3人に注目したい。 【写真】三浦皇成騎手とタッグを組むプログノーシス 鮫島克駿騎手は15年デビューの28歳。全国リーディングは22年が初のベストテン入りとなる10位。続く昨年が9位なら、今年はキャリアハイの7位(15日時点)だから、メキメキと力を付けている。しかし、これまでJRAのGIは41回騎乗して21年のフェブラリーSのエアスピネル、昨年の桜花賞のコナコーストで2回ある2着が最高着順。惜しくも戴冠には手が届いていない。そして有馬記念にはシュトルーヴェで参戦する。前走のジャパンCでは10着に敗れたが、休み明けに加えて出遅れもあったので致し方なし。中山芝2500mではテン乗りだった日経賞を制した実績があるので、一発があっても不思議ない。 「悲願」の二文字がしっくりくるのは三浦皇成騎手だ。08年デビューの34歳。これまでJRAのGIには124回騎乗して、14年のNHKマイルCのタガノブルグ、同じく安田記念のグランプリボスで2回ある2着が最高着順。3着は7回、4着と5着は5回ずつと、何度も上位を賑わせながら、なぜか勝ち切れていないのは不思議だ。そして有馬記念にはプログノーシスで参戦する。ジョッキー同様、こちらもGIでは2着3回、3着1回の惜敗キャラ。馬券的には3連単の2着、3着で買いたくなるが…。人馬揃って「GIの壁」を突き破り、待望のビッグタイトル獲得となることを願いたい。 そしてマーカンド騎手はイギリス出身の26歳。これまでにアデイブ(Addeybb)やドバイオナー(Dubai Honour)で世界各国のビッグレースを制してきた。そしてJRAでは22年に初騎乗。これまでに48勝を挙げているが、重賞は未勝利。GIは9回騎乗して22年のジャパンCのデアリングタクトの4着が最高着順となっている。有馬記念で初騎乗となるローシャムパークは今年の大阪杯、米G1・BCターフで2着の実力馬。折り合いに課題を抱え、決して乗りやすい馬ではないが、だからこそ腕の見せどころでもある。 有馬記念は3人の手綱捌きに要注目! 今年のトレンドに乗っての戴冠となることを期待したい。