開始1番で失った“今季6勝のリード” シェフラーは動じずフィールドベスト「65」
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 初日(29日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7490yd(パー71) 【画像】シェフラーは“パリ”で涙 ポイントランキング順に初日、2日目の組が決まるプレーオフシリーズ。第1戦、第2戦を最終組でプレーしてきたランク2位のザンダー・シャウフェレは、最終戦の初日「スコッティはほぼフェアウェイにいて、ウェッジの練習をしているようだった」と語った。同伴競技者のスコッティ・シェフラーが年間王者へ貫録のプレーで抜け出した。 第2戦までのランクでスタートのスコアに差を設けるハンディキャップ戦。2位に2打差の10アンダー単独首位から出た世界ランク1位は、出だし1番でいきなりボギー。シャウフェレがバーディを奪ったことで、さっそく並ばれた。 今季6勝と圧倒的な強さを見せて築いた2打のリードがさっそく消滅しても、シェフラーは強かった。「何も思うことはなかった。きょうは72ホールある大会の初日で、リードがどうこう考えるまでには長い時間がある」。3番で第2打をピンそば1.2mにつけてバーディを取り返し、7番で2つ目。後半は12番から3連続バーディを奪うと、17番で4m強のスライスラインを流し込み、18番はバンカーからの3打目を寄せて連続バーディで締めた。 「65」はこの日のベストスコア。開始のハンディなど関係なく、通算16アンダーで単独首位の座をがっちり固めた。「コースをどのくらい難しくするか興味があった。きょうは良いショットがきちんと報われるように整っていた」と納得のセッティングで、フェアウェイキープ率は全体4位の71.43%(10/14)を記録。パーオン率はトップの88.89%(16/18)と死角がないプレーを展開した。2位のシャウフェレ、コリン・モリカワは9アンダー。第2ラウンド開始前に2位に7打差以上をつけた選手は1983年以降、初めてだ。 ポイントレース1位で最終戦を迎えるのはこれで3年連続3回目。まだ頂点に届いていない。2022年には初日に5つ伸ばして通算15アンダーとしながら、最後はロリー・マキロイ(北アイルランド)に逆転負けした。「他の試合と同じように、僕は自分のレーンにとどまって特異なプレーをしながら、やるべきことに集中したい。他のことは流れに任せるよ」。言葉にも風格が漂う。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)