【宝塚記念/トレセン発】ローシャムパークは道悪を歓迎 田中博調教師が明かす舞台裏「〝向かないのでは?〟と思われるかもしれませんが…」
[GⅠ宝塚記念=2024年6月23日(日曜)3歳上、京都競馬場・芝外2200メートル] 初のGⅠタイトルを狙うローシャムパーク(牡5・田中博)は21日午前6時10分過ぎに美浦トレセンの南馬場に登場。2歳馬とともに角馬場でじっくりと体をほぐしてから坂路に移動し、4ハロン62・4ー45・5ー14・3秒としっかりと負荷をかける速めのキャンターで前々日メニューを消化した。「追い切ったあとも順調ですね。心身ともにこたえた様子はなく、いい形で土曜に輸送できそうです」と田中博調教師は順調な調整過程に納得の表情を浮かべた。 木曜に発表された馬体重は2着した前走・大阪杯から大幅増(18キロ)の522キロ。「輸送でそれなりに絞れるタイプ。むしろ前走のほうが余裕がありましたし(木曜発表=524キロ)、レースでは前走の数字を切ると思います」とトレーナーは数字の背景を説明する。「カイ食いがしぶい面を考慮しながらも、しっかりと調教を積んできました。普段の動きからもハミ受けが改善され、いいフォームで走れるようになってきました」と大一番に向けて調整に抜かりはない。 気になる馬場状態に関しても、指揮官は〝歓迎〟の姿勢を見せる。「走りのバランスから、道悪を苦にすることはありません。スピカS(中山・重=5着)で負けたことで〝向かないのでは?〟と思われるかもしれませんが、当時とは仕上がり方が違います。仮に良馬場であってもスピカSは負けていたでしょう。前進気勢の強さは短所にもなり得ますが、馬場が悪くなった時は気持ちの強さは最後のひと押しで有利に働きます」とサバイバルレースからの生還に自信をのぞかせた。 重要なピース=枠順も申し分ないようで、「外めの7枠10番の枠もこの子にとっては最高ですからね。幅広く戦法が選択できますから。レース前にしっかり打ち合わせもしますが、当日の馬場傾向や、ハミの取り方などその瞬間にならないと分からない部分もありますので、最後は一流ジョッキーにお任せします」と今季好調の戸崎圭に全幅の信頼を寄せていた。
東スポ競馬編集部