5月病?朝起きられない・なかなか学校に行きたがらない子どもにどう接する?
③ お子さまの話をよく聞きましょう
おうちのかたは、学校へ行きたがらない理由を知りたくて、「どうして行きたくないの?」「何かあったの?」などと、あれこれ聞き出したくなると思いますが、それよりも、まず、お子さまの口から出てくる言葉を、一つひとつ承認してあげるとよいと思います。余計な一言を言わないで、「行きたくないんだね」「嫌なんだね」「それはつらいね」などと、お子さまの気持ちに共感するのです。 おうちのかたが自分の気持ちをわかってくれていると思うことができれば、お子さまは、安心して話せるようになります。 この「話す」作業が、実はとても肝心なことなのです。お子さまは、心の奥にたまったものを口に出すことによって、無意識のうちに、自分の気持ちを再認識し、整理することができます。それが、自分で解決できる力を養うことにもつながっていくはずです。 そして、親子で何げない会話をする、たくさん笑う、たくさんスキンシップをとる、おいしいものを食べるなどしてください。おうちのかたと一緒に楽しいひとときを過ごすことができれば、心も体も回復し、案外、けろっとして学校へ行けるようになるケースが多いように思います。
まとめ & 実践 TIPS
「晴好雨奇」という言葉があります。晴天でも雨天でも、それぞれに素晴らしい景色があるという意味があります。この言葉のように、お子さまが、元気に学校へ行っている時も、行きたがらない時も、それぞれに、よい《景色》があると考えてみてはいかがでしょうか。 お子さまが、学校へ行きたがらない時は、心配のほうが先立ち、マイナスのことばかり考えてしまうのは無理もありませんが、「子どもからの発信があったからこそ、早めに気付けた、見逃さずに気付くことができた、立ち止まってゆっくり子どものことを考えるよい機会になった……」などと、プラスに考えることもできます。どんなことでも、プラス面を見つけようと思えば、見つかるはずです。 晴れの日も雨の日も、おうちのかたが変わらぬ愛情でお子さまを包み込み、味方であり続けていれば、お子さまは安心して一歩を踏み出すことができるでしょう。