【阪神】〝遊撃手問題〟解消のキーマンは小幡竜平「143試合全部出たい」
〝遊撃手問題〟は解決するか――。セ2位でリーグ連覇を逃した阪神では木浪聖也内野手(30)が116試合に出場し、昨季に続いて定位置を確保した。 ただ、6月中旬には死球を受けて左肩甲骨を骨折するアクシデントに見舞われるなど、打率2割1分4厘、35打点にとどまった。さらに、〝代役〟として出場し、6月末から7月にかけて11試合連続安打を放つなど勢いづいた小幡竜平内野手(24)も、7月中旬に左太ももの肉離れで離脱。木浪が〝病み上がり〟の状態で一軍復帰を果たしていた。 遊撃は守備の負担も大きく今季を超える有事が起きる可能性も十分考えられる。だが、ファームに目を向ければ層が厚いとは言い切れない。ウエスタン・リーグでは高卒4年目の高寺、高卒1年目・山田らが主に遊撃の守備に就いたが、ともに今季は一軍昇格の機会がなかった。 また、藤川球児監督(44)は高知・安芸市で行われた秋季キャンプで「山田は各コーチの評価も能力も高い」としたが「一軍のベンチに座っているということは、試合に出場できる機会が少なくなる。彼のためにならないケースがあるので、他の選手との兼ね合いを考えてですね」と一軍昇格を急ぐことなく、じっくりと育成する方針を明かしていた。 今季のような状況を見れば、7年目の小幡が一軍で完走できるような力をつける必要が出てくる。その小幡は27日に兵庫・西宮市内の球団施設で行われた契約更改で400万円増の2500万円でサイン。「143試合全部出たいという気持ちが強くなりました」と全試合出場を目標に掲げ「(今季は)ケガが一番もったいなかったので、体のケアがすごく大事だと思います」と力を込めた。 2年ぶりの王座奪還を目指す藤川虎。強固なセンターラインを築くためにも小幡もキーマンの一人となりそうだ。 (金額は推定)
奥中佑佳