手足の壊死伴う「人食いバクテリア」患者が過去最多 広島県内31人2024年7月末 劇症型溶連菌
広島県内で今年確認された「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者数が、7月末時点で31人に上り、集計が始まった1999年以降で最多となった。これまで2019年の23人が最多だったが、早々に上回っている。手足の壊死(えし)を伴うことがあるため「人食いバクテリア」とも呼ばれ、専門医は注意を呼びかけている。 A群溶血性レンサ球菌 溶血性レンサ球菌(溶連菌)は一般的に、咽頭炎を引き起こす。まれに劇症化することがあり、発熱や手足の皮膚や筋肉の痛みから始まって急激に進行。血圧低下や呼吸困難、臓器不全に陥る。数十時間で死に至ることもあり、致死率は3割ともいわれる。 県感染症・疾病管理センターによると、県内の患者数は過去3年間では21年6人、22年7人、23年16人と推移してきた。いずれも死亡者数は把握していないという。
中国新聞社