<街ぶら>大阪・寝屋川「オンキヨー」特別試聴室へ ── レコードプレーヤー・スピーカーのこだわりとは
寝屋川の「オンキヨー」スピーカーだらけの試聴室でレコードを THE PAGE大阪
大阪府寝屋川市の京阪「香里園駅」付近。周囲には5つの商店街があり、商店や飲食店などが並び多くの人が行き交う。交通安全祈願で知られる「成田山大阪別院明王院」の最寄り駅(徒歩15分)でもあり、今月初めにNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」主演の玉山鉄二らが、そこで節分の豆まきをしたのは記憶に新しい。そんな香里園駅の商店街を西へ通り抜け10分ほど歩いたあたりで「ONKYO」の看板を見つけた。あの音響機器メーカー「オンキヨー」の拠点で、現在も機器の実験や開発が行われているという。どのような現場なのか、少しのぞかせてもらった。
アナログの良さ、久々のレコードプレーヤー新製品
少しレトロな建物に入ると、スピーカーの部品などが所狭しと並ぶ。その中を抜けていくように通されたのは、懐かしいものから最新のものまで音響機器がズラリと並び、壁から天井までがスピーカーに覆われた特別な試聴室だった。なんと国内のメディアには初公開だという。 「コテコテな場所にあるけど、大阪人メーカーの魂が宿った場所なんです」と話すのは、同社営業部マーケティング課の深江義久さん。同社商品企画本部商品企画課のマネジャー、浜田直樹さんと、アコースティック技術部CEユニット設計課の香川真哉さんもその場でいろいろと説明してくれたが、本社機能は大阪市中央区北浜に移っているものの本店所在地は、この寝屋川市日新町だという。 そんな試聴室には、いま話題の「ハイレゾ」関係の機器も多数あった。だが、そのほかにも一見懐かしさを覚える「マニュアルレコードプレーヤー」が目に入った。 そういえば最近、ニュースなどでもアナログレコードが人気という記事をちらほら見る気がする。深江さんは「レコードがいますごい勢いで盛り返していて、生産量がすごい伸びを見せていますね」 しかし、なぜいまレコードなのか。深江さんによると、ミュージシャンはファンのに自分たちの作品を持っててもらいたいという思いがすごく強い。同時にファンも自分の好きなミュージシャンのレコードを手元においておきたいという傾向が増えているという。 そこで、そのミュージシャンとファンの思いを後押ししようと、レコードプレーヤーを作った。なんと、このレコードプレーヤー「CP-1050(D)」は、30年ぶりに販売された新製品だという。どおりで、一見懐かしさを覚えるものの、よく見たら新品ピッカピカだ。