バイデン政権、中国への先端半導体輸出規制を強化…中国側「一方的ないじめ」と反発
【ワシントン=田中宏幸】米国のバイデン政権は2日、中国に対する先端半導体の輸出規制を強化すると発表した。人工知能(AI)に必要な製造装置や高性能メモリーなどの輸出を新たに制限し、事実上の禁輸リストに中国の半導体関連企業140社を追加した。日本やオランダなど約30か国は対象外となった。 【写真】バイデン氏、銃の不法所持などで有罪の次男に恩赦
新たな規制では、24種類の半導体製造装置や3種類のソフトウェア、高性能メモリーなどの中国への提供や、第三国からの輸出を制限する。米国の先端技術が中国の軍事力強化に利用されることを防ぐ狙いがある。製造装置大手の東京エレクトロンを抱える日本やASMLがあるオランダなどは、すでに独自の規制を行っているとして対象から外れた。
レモンド米商務長官は声明で「米国の安全保障にリスクをもたらす先端技術の自国生産を中国に断念させる政権の取り組みの集大成だ」と強調した。
一方、中国商務省の報道官は2日、「米国は輸出管理措置を乱用し、一方的ないじめを行っている。中国は自国の利益を断固として守り、必要な措置を取る」とのコメントを発表した。