【フィリーズレビュー】「2歳マイルGⅠで初角3番手以内」なら複回収率530% データで導く穴馬候補3頭
データで見る「穴候補3頭」
今週末の阪神メインはフィリーズレビュー。3着までに桜花賞の優先出走権が与えられるトライアルでありながら、ここを使った馬の本番成績は過去10年で【1-0-2-43】とボロボロだ。それもそのはず、そもそもマイルに自信があれば前週のチューリップ賞を使うのが自然で、こちらは必然的に距離不安のある馬、のちにスプリントで活躍する馬が中心のメンバー構成になる。前哨戦というより、ひとつの短距離GⅡとして考えるべきだろう。 【金鯱賞2024 推奨馬】勝率75%で複勝率100%データに該当! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 今年は阪神JF3着コラソンビートが頭ひとつ抜けた人気になりそうだが、それ以外は横一線の組み合わせ。今回も過去10年データを基に、様々な切り口から3頭の穴候補を導き出した。
「2歳GⅠでの先行歴」が激走サイン カルチャーデイ
まず1頭目はカルチャーデイ。新馬戦とファンタジーSを連勝して阪神JFに駒を進めたが、距離の壁か、先行するもバテて16着に終わった。 一見すると強調点のない大敗に映るが、フィリーズレビューを占う意味では「GⅠのメンバーで先行した」という事実だけで十分すぎる価値がある。当レースにおいて、前年の2歳マイルGⅠ(阪神JF、朝日杯FS)で「初角3番手以内だった馬」は【1-3-2-7】複勝率46.2%、複回収率530%。世代のトップ層に通用したスピードは、200m短い舞台に替われば強力な武器となる。 今年の該当馬はカルチャーデイとシカゴスティングだが、想定オッズ的に穴と呼べるのは前者だろう。ファンタジーSは3連単230万馬券が飛び出した大乱戦でフロックと思いがちだが、侮るなかれ。勝ち時計1:20.4は京都開催のファンタジーSとしてはレースレコード(06年アストンマーチャン)まで0.1秒差に迫る、歴代2位の好タイムだった。時計的な裏付けはある。まだ底を見せていない距離で反撃に期待だ。
「前走上がり最速からの距離短縮」は複勝率83.3%! レディマリオン
2頭目はレディマリオンをピックアップ。デビュー2戦目で未勝利戦を快勝し、400m短縮で意欲のGⅡ挑戦となる。 フィリーズレビューは短距離馬が集まりやすいことと、内外の有利不利が大きい阪神芝1400mを舞台とするため序盤のポジション争いが激しくなりやすいこと、この2点からハイペースが頻発する。過去10年で6回が前半3F33秒台、9回がいわゆる「前傾ラップ」だった。直線の短い内回りにもかかわらず、4角7番手以下からの差し切りが7回(※うち1回は同着)もある通り、差し有利の条件だ。 そこで手っ取り早いのが「前走上がり最速だった馬を買う」という手法。該当馬の成績は【6-2-1-16】勝率24.0%、複勝率36.0%、単回収率250%、複回収率132%。末脚重視の予想がハマりやすい。 前走上がり最速馬のうち、距離短縮でここに臨む馬は【4-1-0-1】勝率66.7%、複勝率83.3%、単回収率615%、複回収率316%。加えて「前走3着以内」なら、なんと【4-1-0-0】でパーフェクト連対となる。今年はレディマリオンが唯一ここに該当する。 自身のレース内容に目を向けると、福島でのデビュー戦はインの3番手を追走。4角で前が塞がっている間に外から勝ち馬に抜け出され、直線追いすがるも差を詰めきれずもったいない2着だった。進路がスムーズに空いた2戦目は順当勝ちで、ラスト2Fは12.0-11.6の加速ラップ。重賞でも戦えそうなポテンシャルを感じる。 半兄にマイルGⅠ馬のアルフレードがいる血統、1800m戦では序盤少し行きたがる面を見せることから、距離短縮には対応可能と見る。鞍上想定は今回の短期免許期間でここまで複回収率115%をマークしているムルザバエフ騎手。百人力だ。