王者アーチュレッタが2.8kgオーバーで王座はく奪。試合成立に向け朝倉海陣営と協議へ【RIZIN.45】
「RIZIN.45」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の前日計量が12月30日、さいたまスーパーアリーナ コミュニティアリーナで開催された。 セミファイナルにマッチメイクされた「バンタム級タイトルマッチ」に出場予定の王者フアン・アーチュレッタ(アメリカ/THE TREIGNING LAB, HB ULTIMATE & GRACIE BARRA)が2.8kgオーバーの63.80kgで計量をクリアできず、王座はく奪となった。挑戦者の朝倉海(JAPAN TOP TEAM)は60.95kgでクリアした。 アーチュレッタの計量オーバーが告げられた瞬間、会場にはどよめきが起こった。 榊原信行CEOは「オーバーするにしても3kg近い。いずれにしても試合は成立させたいが、競技でもあるのでルールにのっとって、この後、主催者として預かって、両選手と話をしたいと思っている。行かせたい、行ってほしいという思いもあるが、無茶はできない部分もある。海のチームの考えも聞いて、あとはルールにのっとってジャッジしたい。アーチュレッタもさぼっていたわけではない。公式計量の14時まで努力した。1.2kgくらいまで落ちたところでいつも通りに水が抜けなくて苦しんだ。いずれにしてもルールにのっとり、両選手としっかり話をして、明日の試合がどうなるか皆さんにお伝えしたい。少し時間をください」と説明した。王座については「ベルトははく奪。この時点で王座は空位になる。明日、試合が成立した場合、海が勝てば王者になる。試合が成立し海が負ければ空位になる」と続けた。
この榊原氏の発言の中の「1.2kgまで」というのは前日に榊原氏とアーチュレッタが話をした際にアーチュレッタがリミットまで「あと4kg」と発言し、そこから1.2kgは落としたものの、以降、体重が落ちず、計量では結果的に2.8kgオーバーとなったもの。 マイクを渡された朝倉は「皆さん、すいません。僕もびっくりしています。1kgオーバーとかだったらすぐに“やろうぜ”と言うんですが、2.8kgオーバーなので自分のコーチとかみんなの意見もあるのでちょっと考えさせてください。でも計量オーバーは時に起こることなので、僕も試合が成立するように歩み寄りたいと思っているので、ちょっと待っていてください」とやや困惑の表情。 アーチュレッタは目に涙を浮かべながら「まずは朝倉海選手に謝罪したいと思います。そしてファンの皆様、関係者の皆様、申し訳ありませんでした。調印式の時に海選手が“体調が悪いんじゃないのか?”と言ったんですが、本当に体調が悪くて、できる限りのことはしたんですが、結果的に体重オーバーとなってしまいました。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。 RIZINでは今年6月の札幌大会でフェザー級王者だったクレベル・コイケが400gオーバーで王座をはく奪されている。その時は挑戦者の鈴木千裕が勝った場合、鈴木が王者に、クレベルが勝った場合はノーコンテストとし王座は空位になるという条件で試合が行われ、クレベルが勝利を収めている。