実はコナンや灰原よりすごい?『名探偵コナン』「光彦が有能すぎる」エピソード
■コナン抜きで謎を解く
いつもはコナンが事件を解決してくれるので、光彦たちの活躍はほとんどないが、そんな事件ばかりではない。 それがコミックス25巻収録「命がけの復活」でのコナン以外の少年探偵団の活躍だ。キャンプに来ていたコナンたちは、近くにあった鍾乳洞の探検をしている時に銀行強盗犯と遭遇し、追われることになる。 コナンはその最中、犯人に撃たれて動けなくなってしまった。そのため探偵団の面々はコナンに頼らず殺人犯から逃げなくてはならなくなった。 コナンは気を失う直前、脱出ルートのヒントとなる手がかりを口にする。その謎を解かないと光彦たちは鍾乳洞から出ることができない……。 そこで活躍したのが光彦だ。コナンが意識が薄れる中で口にした「と」「龍」「卵」から将棋を表していると気付く。 そこから脱出ルートを探し当てるのに成功し、コナンの命も救う結果にもなった。光彦がいなかったらこの謎は解けていないので、彼はコナンの命の恩人でもあるわけだ。 謎解きの最中に光彦は、十二支すべての漢字を正確に理解している素振りも見せていた。それにくわえ将棋の駒もしっかり覚えていたので、なかなかに末恐ろしい子どもだ。
■コナンを出し抜いて事件を解決
光彦がコナンを出し抜いて解決した事件があるので、それも紹介していこう。そのエピソードは、少年探偵団が空き巣の犯人探しをしているところから始まるアニメオリジナル「戻ってきた被害者」である。 そんな中、とあるマンションの一室のソファから遺体が発見され、どうしてそんな場所に遺体が?と大騒ぎになる。しかも遺体が発見された部屋の住人は、被害者とは面識もないという。 そのソファはリサイクルショップで買ったもので、しかもリサイクルショップの配達係は、そのソファはゴミ置き場から拾ってきたものだと明かした。とすると、犯人の特定がかなり難しくなる……。 その後いろいろと調べるうち、光彦は同じマンションの住人である徳永を怪しむ。普段は生真面目な徳永が、朝から酒を飲んでニコニコしていたと聞いたからだ。徳永が遺体をゴミ捨て場にあったソファに隠し、それが消えたことで処分の手間が省けて喜んでいたと推理するのだ。 その推理にコナンは光彦の思い込みだと諭し、別の可能性を探そうとした。事件はそんなに単純なものではないというのだ。しかし光彦はコナンが先入観にとらわれているといって譲らない。 そして実際に蓋を開けてみれば、真相は光彦の言った通りのものだと判明した。徳永は金銭トラブルから被害者を殺害してしまい、行き当たりばったりで遺体を隠し、たまたまそれがリサイクルショップに拾われ、運よく難を逃れたと喜んでいた……という結末だったのである。 これには、先入観を持たなかった光彦にコナンは潔く負けを認めていた。数多くある事件の中でも、コナンが出し抜かれてしまったかなりレアなエピソードである。 光彦はコナンに隠れているが、かなり優秀な小学1年生といえるだろう。コナン不在の時には頼れる存在でもあるので、彼にはもっと活躍の場を与えてあげても良い気がする。
大山元