「上司と相談」「制度を知る」……男性の育休取得3つのポイント “みんな”が満足できる育児と仕事の両立を目指すには
―――その状態だと、本来取れたはずの育休期間よりも短く申請してしまうことになりますね。 こういった誤解を防ぐためにも、家庭やパートナーの状況・意向を整理して、早めに上司へ相談することが大事です。 また、育休は“どのくらい取るか”も大切ですが“いつ取るか”、必要なタイミングで必要な人手があることも非常に大切です。 2021年に産後パパ育休制度ができたことで、分割して育休をとれるようにもなりました。産後すぐの育休は育児へ適応することと、女性は体の回復、男性はパートナーのケアをする目的が大きく、その後に取る育休はワンオペ育児の回避やパートナーの復職時のサポートの目的があります。“何のために取るのか”、目的をもつことが効果的な育休へと繋がります。是非、新しい制度もしっかり把握して活用していただきたいです。 ―――「使える制度を知って」選択肢を持つこと。「パートナーと意向を話して」お互いの理想と不安を共有すること。その上で「計画的に職場へ相談」すること。育休は取ることだけに目が行きがちですが、取るタイミングや目的等、様々な視点から考えて準備をする大切さを改めて感じました。
【平野翔大(ひらの・しょうだい)】 産婦人科医・産業医・医療ジャーナリスト。一般社団法人Daddy Support協会 代表理事。「男性育児」「女性の健康経営」「メンタルヘルス」「不妊治療」などについて執筆・講演を行う。