どうなる? 千葉県内投票率 戦後一貫し全国以下 低調状態脱出できるか 【衆院選ちば2024】
27日投開票の衆院選は各候補の当落結果とともに、投票率も注目される。千葉県内の衆院選投票率は戦後行われた28回のうち、一度も全国平均を上回ったことがなく、2021年の前回選挙は53・64%(全国55・93%)だった。県や各市町村の選挙管理員会は周知や準備に十分な時間を確保できず、投票率の行方に気をもんでいる。 今回は衆院解散から18日後の投開票となり、21年衆院選の17日後に次いで戦後2番目の短期決戦。入場整理券が期日前投票の開始時までに有権者に届かない地域もあり、期日前投票を済ませた有権者数は前回選挙を下回った。
県選管によると、戦後の衆院選のうち、県内で最も投票率が高かったのは1952年の73・13%。その後長期的には低下の傾向を示し、96年に初めて50%台になると、低調な状態が続き、2017年の選挙では初めて5割を切り、49・89%だった。 特に20代の投票率が低調で、前回選挙では20~24歳が34・39%と全年代の中で最も低かった。県選管は今回から、大学や専門学校に選挙ラッピングカーを走らせ、若年層に投票を呼びかけている。動画サイトやSNSなどへの啓発広告の発信にも力を入れる。 熊谷俊人知事は17日の定例記者会見で、低投票率の理由について「東京に通勤している人が多く、地元への関与の意識が高くならない傾向にある。比較的平均年齢の低い千葉県は若い世代が多い分、投票率が下がる」と分析し「投票率が0・1%でも上がるよう、選管を中心に選挙の意義を発信していきたい」と述べた。