政府・日銀、2日連続で「為替介入」実施か その狙いを探る【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
今月末に介入の正確な確認が可能、ただ円安進行を抑制するという点での介入効果は一時的
7月12日夜の為替介入の有無については、日銀が本日午後6時頃に公表する7月17日の日銀当座預金残高の予想が注目され、財政等要因による減少額が市場の見込みよりも相応に大きければ、同額規模の為替介入が実施されたと推測されます。なお、為替介入の目的は、為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることにありますが、今回、為替介入と思われる直前の変動は、11日、12日とも、それほど大きくなかったように思われます。 為替介入の実施を正確に確認するには、財務省が今月末に公表する「外国為替平衡操作の実施状況」を待つことになりますが、実施が確認された場合の根拠としては、投機筋の円売りポジションが積みあがっていることを踏まえ(図表2)、投機的な動きに対処した、ということが考えられます。ただ、為替介入のみでドル高・円安トレンドを反転させることは困難であるため、円安進行を抑制するという点での効果は一時的なものと考えます。 (2024年7月16日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『政府・日銀、2日連続で「為替介入」実施か その狙いを探る【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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