欧州中央銀行、追加利下げ インフレ緩和、経済を後押し
【フランクフルト共同】欧州中央銀行(ECB)は12日の理事会で、追加の利下げを決めた。政策金利として重視する中銀預金金利は0.25%引き下げて3.5%とする。インフレ率が目標の2%に向けて和らいでいることを踏まえた。今年6月には4年9カ月ぶりに利下げしており、利下げは今年2度目。 米国の中銀に当たる連邦準備制度理事会(FRB)も来週の金融政策を決める会合で利下げに踏み切る見通し。欧米中銀は物価高の再燃を防ぎながら、経済活動の後押しを狙って金融政策を運営する。日銀も来週、政策決定会合を開く。7月には利上げを決め、将来的には追加利上げも見込まれる。欧米と日本の金利差縮小が意識され、外国為替市場では主要通貨に対し円高が進みやすい環境となる。 中銀預金金利は市中銀行がECBに余剰資金を預ける際の金利で、家計や企業への貸出金利に影響する。利下げによって融資が受けやすくなり、景気を刺激する効果がある。
ユーロ圏のインフレ率は8月に2.2%と、約3年ぶりの低水準となった。