さらば青春の光・森田がブームの火付け役!? 話題のスポーツ「モルック」の魅力を立役者に聞く!
◆老若男女が楽しめるスポーツ。吞みながらプレイも ――今日初めてゲームを見たんですけど、ただ棒を倒していくだけではなくて意外と戦略があるんですね。 森田 そう、結構奥が深いんです。どんどん戦況が変わっていくのが面白いというか。50点ちょうどになると上がれるので、例えば自分たちが40点までいってて、あと10点で上がれるっていう時、「10のピンを倒そうか?」「いや、10のピンは邪魔されてるから6と4を倒して上がろう」「今度は6を邪魔された。じゃあ3と7を倒そうか?」みたいな。邪魔をしたりされたりっていう駆け引きが楽しいんです。 ――ちょっとカーリングみたいですね。勝つためのセオリーは? 森田 とりあえずミスをしないっていうのは大前提なんですけど、やっぱり空気感に飲まれないっていうのが大事で。やっぱり大会って独特の空気で、今日も幸か不幸かギャラリーがあれだけ見てくれて、意外とその空気に飲まれちゃうんですよ。今日も1試合目で結構飲まれてミス連発したので。 ――本場のフィンランドだと結構ゆるい感じでやると聞いたんですけど、試合は真剣なんですね。 森田 そう、フィンランドだと皆さんビール飲みながら、普通に酔っ払いながらやるみたいな感じですね。僕らも練習では缶ビール飲みながらやったりもするんですけど、大会になると真剣になりますね。 でも、誰でもゆるくできるのがモルックの一番の魅力で。男女にハンデもないし、おじいさんおばあさんでも子供でもできるし、車いすの人もできる。計算さえできれば遊べるし、計算できない子供でも計算を覚えるのが知育になると思いますよ。 ある時、公園でやってたら、老人ホームで働いてるっていう職員の人が来て、「これボケ防止になりますね。買ってみます」とか言ってくれたりとか。モルック界のスーパースターはフィンランドのヤケっていう選手で、もうおじいちゃんだけどめちゃくちゃうまいんですよ。 ――モルックのマナーとかってあるんですか? 森田 一応、倒れた棒をみんなで立てたり、何でも率先してやるやつが好かれるっていうのはあります。あんまやらんかったら、「あいつ全然動かへんな」って言われるだけですけど(笑)。ちょっと社会に似てますよね、ゴミを拾うとか、そういう基本的なことだけです。 ――試合を見ていたら、モルックの投げ方がいろいろあったことに驚きました。 森田 最初の試合でやったのは「裏投げ」で、バックスピンをかけてるんですよ。連続して立ってるピンの手前だけを狙う時に、奥に倒れないようにスピンをかけて止めてました。 ――次の試合では対戦相手の女の子に「縦で投げるといい」ってアドバイスしてましたよね。 森田 例えば横に3本並んでる時に真ん中の1本だけ抜く時とかに使いますね。でもね、全然難しい技術とかは要らなくて、練習すれば誰でも結構できるようになります。