「小僧亭丸之輔」目指せ真打ち! 子ども落語全国2位の長谷川さん(静岡竜南小6) 年配者に交ざり話芸磨く
静岡竜南小6年の長谷川晴臣さん(11)が、「小僧亭丸之輔」の名前で落語の稽古に励んでいる。幼稚園の頃から個人練習で力をつけ、2024年は全国大会で2位に入る実績をつくった。「落語家を目指して、いつか真打ちになりたい」と晴れやかに語る。 「こちらが小僧亭丸之輔でございます。メンバーの中で一番うまく、年寄り5人が焦っております」。12月上旬、静岡市立中央図書館で開かれた「子ども寄席」。地元の落語愛好家グループ「与多朗の会」の夢家道楽さん(77)が長谷川さんを紹介すると、親子連れで埋まったホールは笑いに包まれた。着物姿の長谷川さんは、座布団の上で丁寧にお辞儀した。 年中の頃、図書館で借りた落語の絵本をきっかけに興味を持った。「音声のCDが付いていて、まねをして遊んだ。祖父母に聞いてもらって好評だった」。早々に呼ばれた敬老会でのお披露目から、現在の高座名を名乗るようになった。その後、古典の好きな演目を聞いては体に染み込ませてきた。 昨年には与多朗の会に入会し、年配者に交ざって話芸を磨いている。夢家さんは「最初から十分に仕上がっていた。笑いのツボを理解できていて、練習もきちんとする」と頼もしげだ。 24年6月には兵庫県で行われた全国子ども落語大会に初めて出場。小中学生24人による予選から決勝に進み、2位の優秀賞に選ばれた。 日頃はドラムの練習にも取り組み「リズムが大事なところが似ている。落語の役に立つかもしれない」。元気に、ゆっくり、聞き取りやすく-。自身にテーマを課して精進を重ねる。
静岡新聞社