苦しい、助けて!…年金16万円・71歳高齢母「老人ホーム」から緊急搬送。45歳ひとり娘、いまさら知る真実に「すべて私の責任です」
広いマイホームも高齢になるとその維持だけでも大変で、さらにバリアフリーでないと暮らすのもひと苦労。住み替えを考えるケースも珍しくありません。そのとき、有力な選択肢になるのが老人ホーム。さまざまな種類がありますが、きちんと違いを理解していないと、思わぬ事態に直面することもあるようです。 ▼【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
高齢の母、郊外の自宅でひとり暮らし…このまま住み続けるのはしんどい
株式会社LIFULL seniorが60歳以降に住み替えを行った人を対象に『住み替え先選びのポイントや探し方についてのアンケート調査』によると、住み替えによって「満足度が上がった」は61.7%。「満足度が下がった」は3.3%で、おおむね住み替え成功といったところ。 住み替えの形態として最も多いのは「戸建て」で51.0%。「分譲マンション」22.3%、「賃貸住宅」20.8%。そして割合は小さいですが、「サービス付き高齢者向け住宅」2.0%、「シニア向け分譲マンション」1.7%、「有料老人ホーム」0.7%と続きます。 また住み替えの際に重視したこととしては、最多が「買い物に便利」で45.7%。「駅や病院などに近い」35.9%、「公共交通機関が発達している」33.9%、「静かな場所にある」30.4%、「災害が少ない地域にある」28.2%、「最後まで自宅で過ごせる」23.4%、「元の家と同じ地域にある」21.4%と続きます。 このようにしてみていくと、高齢者の住み替え、“利便性の向上”が一番の目的になることが多いようです。 山口洋子さん(仮名・71歳)も、住み替えを考えているひとり。8歳年上の夫は2年前に他界。それ以来、自宅で1人暮らしをしています。自宅は郊外の一戸建てで、何をするにも中途半端なロケーション。また昔ながらの自宅は段差が多く、階段も急。ひとりで管理するには広い庭も、住み続けるにはネックでした。 そんな母を心配するのが、ひとり娘の浩美さん(仮名・45歳)。住み替えを考えているという母の言葉を受けて、一緒に住み替え先を探すことにしたといいます。 当初、自宅の売却益で買うことのできる、利便性の高い分譲マンションやシニア向けマンションを考えていましたが、郊外の戸建て、そこまで高く売れる見通しが立たず……完全に行き詰っているときに、知人から「老人ホームはどう?」とアドバイスをされたといいます。