最先端技術に刺激 奄美情報処理専門学校 東京のSBグループ企業を訪問
鹿児島県奄美市名瀬の奄美情報処理専門学校(福山洋志校長)の学生7人が1日、修学旅行の一環として、東京都港区にあるIT(情報通信技術)関連企業のSB C&Sを訪問した。同社はソフトバンクのグループ企業。生徒らはさまざまな社会課題を解決する最先端のデジタル技術を生み出す現場を見学し、刺激を受けていた。 訪問は、同専門学校とパートナーシップ協定を結び、実践型ウェブ制作の授業を受け持つなど支援を行っているコウズ(大阪市)と、SB C&Sの業務上のつながりから初めて実現。 生徒らが訪問した本社オフィスビルは国家戦略特別区域の竹芝に立地。屋外の田んぼでは稲が栽培され、野鳥が営巣しやすいなど自然に配慮した設計としている一方、三次元(3D)センサーやカメラの情報から混雑状況を予測するシステムを導入するなど、スマートシティの実験場ともなっている。学生たちは実際に社員がミーティングやパソコン作業をしているオフィス内なども見学した。 SB C&Sの久富清貴マーケティング戦略室長は「日本では労働人口の減少が深刻化しており、AI(人工知能)やロボットの活用が求められている。奄美でも農業や観光のDX(デジタルトランスフォーメーション)で課題解決できないかを皆さんの力で探ってほしい」と提言した。 同社を訪問した2年生の法偲乃さん(19)は「社員の顔認証が使われているなど最新の技術に圧倒された」と驚いた様子。同じく2年生の有吉滉湧さん(23)は「フリースペースで他の部門の人とも話しやすくするなど、仕事環境の工夫が分かった。自分もIT業界就職へ、チャレンジしていきたい」と意気込んでいた。 福山校長は「大きな会社の中身を見ることはなかなかできないことなので、とても刺激になったと思う。学生たちに頑張ってほしい」と話した。