世界で最も有名なアスリートに錦織が選ばれイチローが隠れ1位になった理由
ニューズウィークは、ESPNのメルビン広報の談話を掲載し、ランキング算出について、こう解説をしている。 「ESPNのスポークスマンによると、ソーシャルメディアの人気度、グーグル検索、スポンサー、広告収入を合わせたもの。“外れ値”もある。例えば5位のミケルソンが5位に入ったのはスポンサー収入がとても高かったためだ」。 また人気スポーツであるメジャーリーガーが100位以内に一人もランクインしなかった。昨年の5月にESPNが発表した同様のランキングでは8選手が入っていたが、このときにはSNS、インターネット検索数、スポンサー収入に加え、年俸、年収を加えたデータからランキングを算出していた。今回は年俸、年収が外れたことと、国際性という点では、やはり野球を見られる地域は限られることが理由だろう。 それでも全メジャーリーガーの中でのトップはイチローだったという。 「ランキングのトップの野球選手は、マイク・トラウト(155位)、ブライス・ハーパー(158位)ではなく、今年でメジャー17年目、日本出身のイチロー(124位)だった。また、ドジャースのリリーフ投手で、韓国の柳賢振もトラウトとハーパーを上回る152位だった」と紹介した。スーパースターであるトラウトやハーパーを抑えて、イチローが123位に入ったことは、米国だけでなく、日本のファンからの支持が、イチローのランキングを後押ししたことを意味している。韓国の柳に関しても韓国人ファンの存在が152位という順位につながっているのだろう。 ちなみに昨年度のトップ3は今年と同じ顔ぶれだった。1位がC・ロナウド、2位がジェームズ。3位がメッシ。テニスの錦織は、昨年は47位。メジャーリーガーからは8選手がランキング入りして、トップはブライス・ハーパー(71位)、マイク・トラウト(73位)、そして、メジャーリーガーとしては6人目にヤンキースの田中将大(89位)が入っていたが、イチローはランキング入りしていなかった。 今年は、年俸というファクターを取り除いたうえで、国際性を重んじて、世界のトップアスリートと人気度、注目度を競った結果、その20位に錦織が入り、メジャーリーガーでは、イチローがトップにランクインしたということなのだろう。