DeNA 2558日ぶり筒香弾!大爆発4打点 帰ってきたハマの主砲が日本一導いた「最高でした」
「SMBC日本シリーズ2024、DeNA11-2ソフトバンク」(3日、横浜スタジアム) 【写真】帽子とって感謝の三浦監督 気になって仕方ない日本一のリーゼントの今 DeNA・筒香は歓喜の瞬間、真っ先に中堅・桑原の元へと向かった。7年前の悔しさを知る同志と熱く抱擁。ずっと見たかった歓喜を、瞳に焼き付ける。「もちろん最高でした。味わった人にしかわからないような景色だなっていう思いは湧きました」。帰ってきた、横浜を頂点に導くために戻ってきた。両手を広げてマウンドの輪へ。史上最大の下克上が今、完結した。 王手で迎えた最終決戦。まずは二回。先頭でバックスクリーン横にはじき返し、待望の日本シリーズ1号で先制に成功した。同シリーズ2558日ぶりのアーチで勢いづくと、五回2死満塁では走者一掃の適時二塁打。マシンガン打線をほうふつとさせる一挙7得点でソフトバンクを突き放し、自己最多の4打点を記録するなど大暴れした。 さまざまな思いを抱えて、筒香は5年ぶりに横浜へと帰還した。海を渡ってからは4年間、独立リーグを含めた7球団を渡り歩くなど挑戦の連続だった。それでも、野球を辞めたいと思ったことはない。どれほどつらく、苦しい時でも「常にやっぱり進化していたい。自分の人生にとって大きな財産になる経験ばかりだった」と力に変えた。 転機になったのは14年の大ケガだった。守備時に味方と交錯した際に、グラウンドに後頭部を打ち付けて救急車で搬送。「それまでは好きなものを食べて、好きなようにやってきた」と笑うが、15年からは食生活を一から見つめ直した。今では8種類のサプリメントを取り、体の状態と向き合ってグラウンドに立つ。 「食事に行っても野球のことをずっと考えている。好きなんでしょうね、野球が」。総立ちとなったスタンドに、帰ってきたハマの主砲がよく映える。球団として26年ぶりに成し遂げた日本一。次の“宿題”はリーグ優勝だ。筒香が鋭い視線を、早くも来季へ向けた。