【70歳代の貯蓄額】貯蓄2000万円~3000万円未満は何パーセント?お金の専門家が老後に向けた資産形成をアドバイス
【70歳代・二人以上世帯】金融資産保有世帯のみの平均と中央値を見る
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。 ●【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000万円~3000万円未満の割合 ・9.1% ●【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000万円以上の割合 ・33.4% ●【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:2188万円 ・中央値:1100万円 70歳代の二人以上世帯で金融資産保有世帯の貯蓄額に絞ると、貯蓄が2000万円~3000万円未満の割合は9.1%でした。 貯蓄が2000万円以上の世帯は33.4%にのぼります。 貯蓄保有世帯の平均貯蓄額は2188万円、中央値は1100万円であり、金融資産を保有していない世帯と比べると、平均値と中央値ともに約400万円の差があります。 70歳代で貯蓄ゼロの世帯が貯蓄保有世帯と同程度の貯蓄を積み立てるのは難しく、現役時代から計画的に貯蓄することの重要性が強調されます。 老後に向けた資産形成について、一体どうしたら効率的に増やせるのか悩んでいる方もいるかもしれません。 近年では、新NISAやiDeCoを用いた積立投資が人気を集めています。 とはいえ、金融商品を使用した資産形成にはリスクがつきもの。 どうやったらリスクを最小限に抑えられるのか、気になる方もいらっしゃることでしょう。 次章では、現役ファイナンシャルアドバイザーの筆者から積立投資を活用した資産形成について、アドバイスをお送りしたいと思います。
資産運用でおさえておきたい3つのポイント
これから老後の生活資金を資産運用で準備しようと思っている方に資産運用のポイントを3つお伝えさせていただきます。 ●資産の分散 まず一つ目は資産の分散です。 アセットアロケーションともいわれており、異なる種類の資産に投資することでリスクを分散する方法です。 預貯金だけでお金を用意するのではなく、債券や投資信託、株、保険など様々な金融商品に分散することでリスクを抑えることが可能になっています。 資産ごとに異なるリスクとリターンの特性があるため、市場環境に対する反応も異なります。 さまざまな資産に分散投資することで、ある資産が不調でも他の資産でリスクをカバーすることが可能になります。 ●地域の分散 次に地域の分散です。 地域分散は、異なる地域や国に投資することでリスクを分散する方法です。 日本円や日本株だけ持つのではなく、米国ドルや米国債券、新興国投資信託など通貨や地域を分散して持ちます。 これにより円安などの状況にも対応できる資産を作ることが可能になります。 ●時間の分散 最後に時間の分散です。 時間分散とは、投資のタイミングを分散することでリスクを抑える方法です。 ドルコスト平均法という言葉がよく使われますが、これは、定期的に一定額を投資することで、価格の変動にかかわらず購入する手法です。 価格が高い時は少ない量を、価格が低い時は多い量を購入することで、平均購入単価を下げることが期待できます。 コロナやリーマンショックなど、世界的に株価が下落した際に市場のタイミングを見計らうリスクを避け、長期的な投資で安定性を確保できる方法です。 資産運用でリスクを完全になくすことはできませんが、工夫次第でリスクを抑えることはできます。 老後に向けて資産形成を考えている方は、まずは情報収集から始めてみるのがおすすめです。