部活動改革、モデル校で実証 奄美市で中学校地域移行推進会議 体制整備へ現状確認
国が進める部活動改革について協議する「奄美市中学校部活動地域移行推進会議」(正本英紀委員長、委員23人)の2024年度第1回会合が6日、鹿児島県奄美市役所であった。スポーツ推進員や学校関係者など委員19人が出席。今年度、3校のモデル校で実施している実証事業の現状や移行体制の整備に向けた取り組みについて確認した。 部活動改革は、少子化や教員の業務負担などが背景。国は23~25年度を改革推進期間とし、地域の実情に応じた早期実現を促している。 奄美市では、26年度から可能な限り「休日の部活動を地域に移行」することを目標とし、国の補助を得て準備を進める。具体的には①モデル校(金久中、崎原小中、赤木名中)での実証②コーディネーター(NPO法人ASA奄美スポーツアカデミー、NPO法人健康ど宝)による取り組み③校区・地区ごとの協議会設置─を行う。 金久中では4月から、柔道部に専門の部活動指導員を配置。市が有償で委託する指導者で、遠征の引率などが可能となる。崎原中(バドミントン部)はスポーツ少年団、赤木名中(相撲部)は地域スポーツクラブがそれぞれ活動の運営を担っている。 現時点で、コーディネーターの動きは事務局である市教育委員会との情報共有などにとどまる。地域移行の周知や人材発掘などを担う校区・地区ごとの協議会はゼロ。2学期以降、市内の各中学校区などでの設置が検討されている。 委員からは「土日しか来ない指導員と関係構築ができるか心配」との声や「モデル校となったが実際は何も変わっていない」と指摘する声も上がった。