貴景勝「王鵬で良かった」最後の一番振り返る 2日目にかつて付け人務めた相手に初黒星…引退へ
<大相撲秋場所>◇14日目◇21日◇東京・両国国技館 幕内優勝4度の関脇貴景勝(28=常盤山)が21日、引退会見を開き、引退に至った経緯を明かした。 かど番だった先場所は5勝10敗に終わり、通算30場所在位した大関から陥落した。そこでは「引退はよぎらなかった大関から落ちることになったが、まだ自分を信じている自分がいた」。 今場所は10勝以上を挙げて特例での大関復帰を狙っていたが、初日から2連敗。3日目に「頸椎(けいつい)椎間板ヘルニア」を理由に今年4度目の休場となっていた。 休場を決断してから「心の中では(引退が)決まってた部分がある」としつつ「もう1度冷静になって自分を考えてみたり、振り返る時間が少し欲しかった」。その後「11日目の夜に、師匠に引退させてくださいと(伝えた)」。今月18日に師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)へ報告したと説明した。 最後の取組となった2日目の相手は西前頭2枚目の王鵬。かつての付け人だった相手に、3度目の対戦で初黒星を喫した一番が最後となった。「最後は王鵬で良かった」と若手の成長を喜んでいた。【飯岡大暉】